2018 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of service interaction theory in real time scenes
Project/Area Number |
16K13394
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
上市 秀雄 筑波大学, システム情報系, 准教授 (20334534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
織田 弥生 東邦大学, 理学部, 訪問研究員 (40456265)
岡田 幸彦 筑波大学, システム情報系, 准教授 (80432053)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | サービス / メタ認知能力 / 意思決定 |
Outline of Annual Research Achievements |
サービス提供者側の熟達にどのような要因が影響するのかについて明らかにするために、ドラッグストアの接客業務や通常業務に関する調査・実験を行った。対象者は、大手ドラックストアの店舗において管理職を務め、薬剤師免許を持つ登録販売員。調査では、メタ認知能力(人に学習をもたらし、理解し、かつ自己をコントロールする能力)、セルフモニタリング(自己の状況や他者の行動を観察し、適切なように行動を制御する特性)、経験年数などを測定した。実験では、いくつかの仮想接客場面(顧客が薬を買いに来た場面)において、顧客に声をかけるタイミング、ニーズの把握、商品提供などに関して、顧客に対してどのように考え、またそれらの行動を取った理由などについて、詳細にインタビュー等によって測定した。 その結果、サービス提供者側の熟達には、定型的熟達(既習知識から導かれる手法を実行できる能力)と適応的熟達(既習知識を応用し、新たな手法を作り出す能力)の二種類あった。そして定型的熟達は経験や知識などが影響すること、適応的熟達はメタ認知的能力やセルフモニタリングが影響していることが示唆された。よってサービス提供者の熟達には、知識や経験の蓄積だけではなく、自己を適切にコントロールする能力も必要であるといえる。 次に、公的サービス提供に対する意思決定プロセスを検討するために、HPVワクチン接種推奨集団(18-20才女性)を対象としてWeb調査を行った。 その結果、接種態度が直接接種意図に影響すること、接種態度は認知・感情要因だけでなく、主観的規範や行動統制感の影響も受けていた。よって、1)国は情報発信する際に、副反応に関しては後悔を低減させる情報やベネフィット(公衆衛生、検診期間の短縮など)も強調したほうが効果的であること、2)集団接種の実施、費用補助、近所に実施場所を設置するなどの政策も必要であることが示唆された。
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