2016 Fiscal Year Research-status Report
労働組合組合員調査にみる再帰的近代における労働者意識の変容
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16K13412
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
田邊 浩 金沢大学, 人間科学系, 教授 (50293329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
歸山 亜紀 群馬県立女子大学, 文学部, 講師 (50767358)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 労働者意識 / 労働組合 / 意識調査 / 調査票 / 再帰的近代 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,データを収集することにつとめた.本研究におけるデータとは,主に労働組合によって実施された,労働者を対象とした意識調査である.まずは,労働者意識調査に関する報告書等を所蔵している図書館ないし資料室等に対して調査をすることから始めた.とくに,労働調査協議会と日本労働組合総連合会資料室に対しては,労働関係資料の所蔵状況や取り扱い等について,聞き取り調査を実施した.ここで明らかになったことは,思っていたほど資料が保存されていないことであった.必ずしも広範囲に収集がなされておらず,また場合によっては貴重と思える資料も廃棄処分されているようであった. こうした資料所蔵状況の調査から,結果として,川崎市労働資料室と労働政策研究・研修機構労働図書室にて,資料を閲覧し,データ入力の作業を行うこととした. 1975年以後に行われた労働者意識調査に関する情報をなるべく広く収集しようという考えのもと,まずはどれだけの調査が有るか確認する作業から開始した.つぎに実際に流動者意識調査について記載された報告書等からデータ入力の作業を行ったが,想像以上に数多くの調査が実施されており,すべてのデータ入力を年度内に終えることができなかった.残されたものについては,次年度にデータ収集の作業を継続する必要がある. 今年度までに収集したデータに関しては,データ・クリーニングを行い.試行的にデータ分析を開始した.次年度の5月に開催される関西社会学会での報告に向けて作業中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では,労働者を対象とした意識調査について,なるべく網羅的に収集し,分析の対象にしようと計画していたが,実際にそれらの意識調査の状況について調査していくと,想像していたよりはるかに多くの意識調査が実施されており,データ入力の作業に相当の時間と労力がかかり,すべての作業を本年度中に終えることができなかった.また,そもそも労働者意識調査に関する報告書等を所蔵している図書館および資料室の所蔵状況が,必ずしも良好ではなかったことも遅れの一因である.ただし,当初,主要なものと考えていた調査の情報については,データ入力の作業を終え,次年度5月に開催される学会大会での報告に向けてすでに分析作業にも着手しているので,研究全体に大きな問題をもたらすほどの遅れとはなっていないと考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
研究の進捗状況における若干の遅れを取り戻すため,以下の方策を立てている.まずは残されたデータ収集の作業を行う必要があるが,収集すべきデータのおおよその量は把握できたため,すでに方針を立て,その作業を進める準備は整えている.第一に,時間,労力,コストを考え,データ収集の対象とする範囲を限定する.第二に,継続的に実施されている調査および質問項目を優先する.以上の方針に従って作業を進め.データ収集の作業を本年度の早い時期(6月ないし遅くとも7月まで)に終えたいと考えている. 8月,9月はこの科研費研究のデータ分析になるべく時間をあて,集中して分析作業を進める.データは,すぐに分析に取り掛かれるような形で入力しているが,若干のデータ・クリーニングの作業が必要である. データ分析の結果を取りまとめて,日本社会学会において報告する予定である.それを踏まえて,研究論文を作成し,学会誌等に投稿する. 収集した労働者意識調査についてはデータベース化し,Webにおいて公開する. 全体的に,研究を円滑にすすめるために,研究代表者と研究分担者で,インターネットビデオ通話を利用し,週1回のペースで研究打ち合わせを行う.
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Causes of Carryover |
本研究では,データ収集作業に要する旅費と謝金が経費のほとんどを占めるが,そのデータ収集作業に遅れが生じて,予定していた作業の一部が実行できなかったため,結果として残額が生じることとなった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
生じた残額のすべては,残されたデータ収集作業の経費(旅費と謝金)に充てられることになるので,計画通りに当然必要なものであり,全体として過不足が生じることはない予定である,
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Research Products
(3 results)