2017 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation on Development of Intergenerational Community Empowerment for Sustainable Society
Project/Area Number |
16K13430
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
安梅 勅江 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20201907)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | エンパワメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、持続可能な社会の実現に向け、子どもから高齢者まで、障がいの有無や国籍にかかわらず多世代で共に創るコミュニティ・エンパワメントのプログラムを開発し、その効果を科学的に検証することを目的とした。本研究では多世代で共創するプログラムを住民自らが提案することで、多世代交流による認知症予防や虐待予防、緊急時の共助、インクルージョン、ネットワークづくりの促進を意図した。 まず、持続可能な社会の実現に向けた多世代共創エンパワメントプログラムのモデル開発を行った。1)国内外の多世代共創プログラムの開発過程、内容、評価の系統的レビュー、2) 25年間追跡データの分析結果、3) 住民と専門職のフォーカス・グループ・インタビューにより得られた情報、4)プログラム実施によるプロセス評価、6)プログラム実施のアウトカム評価、を総合的に分析し、統計的妥当性及び臨床的重要性を加味しながら、プログラムのモデルを開発した。 次いでプログラムの効果に関する科学的な根拠を提示した。25年間追跡調査データに開発した評価指標を適用し、対象の年齢、性別、身体機能などの特性別に、プログラムの精神面・身体面への効果の軌跡とその関連要因を科学的な根拠として提示するとともに、介入研究によるプログラムの妥当性を明示した。 さらに、持続可能な社会の実現に向けた多世代共創エンパワメントプログラムの普及化を行った。 その結果、住民主体のプログラム開発が住民の健康増進に貢献し、少子高齢化時代に適合した持続可能な地域活性化とともに、新たなコミュニティ・エンパワメントモデルの構築に資することが明らかにされた。
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