2017 Fiscal Year Research-status Report
在宅認知症高齢者の状態像からみたサービス内容推定法に関する研究
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16K13436
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
筒井 孝子 兵庫県立大学, 経営研究科, 教授 (20300923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東野 定律 静岡県立大学, 経営情報学部, 准教授 (60419009)
大夛賀 政昭 国立保健医療科学院, その他部局等, 主任研究官 (90619115)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 認知症 / 類型化 / サービスマネジメント / 要介護認定 / 科学的介護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、認知症高齢者が自宅で生活できる条件を明らかにするために、認知症高齢者の状態像(BPSD症状の有無、心身及び生活機能レベル等)別に利用されているサービス受給の違いから状態像に応じたサービスパターンを導き、認知症高齢者の状態像やその症状のステージ等の特徴から提供すべきサービス内容を推定する方法を検討することを目的とした研究を行っている。 平成29年の研究においては、まずN県における平成21年4月から平成29年8月までの491,262件の認定データ、平成29年4月から8月まで701,214件の給付データを入手し、5カ月の給付分析期間の認定と給付の突合データを被保険者で名寄せし、給付情報と同じ要介護度の認定情報が突合されている280,060件のデータベースを作成した。 このデータベースを用いて、今回認定、前回と今回認定、今月給付、前月と後月認定と給付の4種類のデータに対して分析を行った。また、認定の中間評価項目のグループ、給付のサービス集計区分の組合せに着目して分析した。 さらに前回と今回がそろった211,756件のデータベースを作成し、中間評価項目グループの改善・悪化の遷移を分析した。グループの遷移の組合せは、理論的には約百万組合せ(1024×1024)であるが、実際に発生していたのは、37,520種類であった。また、その中の上位50 グループで全体の上位20%を占めていることが明らかとなった。 これら研究により、中間評価項目のグループの遷移は、認知症高齢者を含む要介護高齢者の状態の改善・悪化を捉える上で、有効であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に上げた通り、解析を進めているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度作成した各種データベースを基に、認知症高齢者の心身状態の変化について中間評価項目得点のグループの遷移に着目して更なる分析を行なうとともに、この変化に介護サービスの利用がどのような影響を与えているか、中間評価項目得点のグループの遷移とサービス集計区分の組合せの関連性を分析することで検討を進める予定である。
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Causes of Carryover |
今年度は、3,442円次年度に繰り越すことになったが、今年度作成したデータを用いた分析結果の公表に際しての論文投稿料や英文校閲費として、これまで執行が少ない「その他」費用として執行予定である。また、今年度も引き続き研究打ち合わせとして旅費、研究補助者として謝金を計上しており、計画通りに執行を予定している。
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Research Products
(2 results)