2018 Fiscal Year Annual Research Report
Stereotype contagion in social networks
Project/Area Number |
16K13461
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
榊 美知子 高知工科大学, 総合研究所, 客員准教授 (50748671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村山 航 高知工科大学, 総合研究所, 客員教授 (10748726)
小宮 あすか 広島大学, 総合科学研究科, 准教授 (50745982)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ステレオタイプ / 伝染 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,ステレオタイプが,所属する社会や友人関係のネットワークを通して伝染し,社会の中拡大していく可能性を検討することを目的としていた。当該目的の達成のため,本年度は以下の2つの研究を行った。第一に,大学生を対象として,友人ネットワークを通してステレオタイプが時間と共に共有されていくかを検討した。その結果,友人は時間と共にステレオタイプが類似していくことが示され,友人関係を通して信念やステレオタイプが共有される可能性が示唆された。第二に,友人関係を超えた他者の影響を検討するため,夫婦のステレオタイプの類似性に関する縦断調査を行った。この研究では,昨年度に調査協力してくれた夫婦の追跡調査を行うことで,夫婦が時間と共にステレオタイプを共有していく可能性について検討した。その結果,夫婦間においても,ステレオタイプが時間と共に類似度を増していくことが明らかとなった。ただし,夫婦の効果は,ムスリムに対するステレオタイプで顕著な一方で,自集団(日本人)に対するステレオタイプでは弱いことが確認された。一般に,自集団に対するステレオタイプは,他集団に比べて強固な信念が構築されていると考えられる。このことから,夫婦や友人のような他者の影響は,ステレオタイプの形成過程に影響を与えるのに対して,いったんステレオタイプが形成されてしまうと,他者やネットワークの影響をもってしても,個人の信念を変えるのは難しいことが推察される。
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Research Products
(1 results)