2018 Fiscal Year Annual Research Report
Structural improvement of parent-teacher-community communications: A social psychological approach.
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16K13464
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Research Institution | Gifu Shotoku Gakuen University |
Principal Investigator |
吉田 俊和 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 教授 (70131216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 良輔 久留米大学, 文学部, 講師 (50711909)
吉澤 寛之 岐阜大学, 教育学研究科, 准教授 (70449453)
吉田 琢哉 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 准教授 (70582790)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 教師のリーダーシップ / 仲間集団 / いじめ加害傾向 / 反社会的行動 / 行動決定心的過程 / 地域連携 / 学校運営チームワーク / 学級適応感 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、日本社会心理学会で2本、日本教育心理学会総会で3本の学会発表を行った。内容は、A県内の2つの市の小中学校で実施してきたこれまでの一連の研究に関する2本と、新たに始めたコミュニティスクール(学校・家庭・地域間連携)に関する研究3本であった。社会化エージェントの多層的影響に関する研究(27)では、教師のリーダシップが仲間集団の良さ・悪さを媒介して子どものいじめ加害経験に影響するかをマルチレベル構造方程式モデリング用いた媒介分析で検討した。同じデータで、反社会的行動の行動決定心的過程の因子構造についても検討した。その結果、意識的行動決定(認知的歪曲・一般攻撃信念など)と機能欠陥行動決定(自己抑制・共感性や罪悪感の欠如など)では、小学生でも中学生でも同じような構造が見られた。新しく始めた「子どもを育む学校・家庭・地域間連携に関する研究(1)~(3)」の(1)では、学校運営チームワーク尺度作成のため、面接調査によって作成された3因子(チーム志向性、チーム・リーダーシップ、チームプロセス)36項目からなる尺度の基準関連妥当性(教師への信頼、地域住民への信頼、集団アイデンティティ、集団内葛藤)を検証し、妥当な尺度であることを確認した。(2)では、地域住民や教師が保護者のチームワークに及ぼす影響を検討した。地域住民と教師の校区単位の影響を個別に検討するマルチ分析を行ったところ、保護者が学校運営にチームとして関わる意識(チーム志向性)を高めるには、地域住民のチームとしての意識が重要であることが示された。その一方で、教師のチームワークが保護者に及ぼす影響は見られなかった。(3)では、保護者が地域住民や教師との間で形成するチームワークが地域住民との交流を介して社会的スキルを促進し、子どもの学級適応感に及ぼす影響について検証した結果、地域住民との私的交流が有効であることがわかった。
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Research Products
(5 results)