2017 Fiscal Year Research-status Report
大学生のキャリア発達プロセス可視化による自己形成の基礎研究と国際間比較
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16K13476
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Research Institution | The SANNO Institute of manegement |
Principal Investigator |
番田 清美 産業能率大学, 経営学部, 准教授 (40646246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 達哉 立命館大学, 総合心理学部, 教授 (90215806)
安田 裕子 立命館大学, 総合心理学部, 准教授 (20437180)
上淵 寿 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (20292998) [Withdrawn]
杉森 伸吉 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60266541)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | キャリア発達 / 大学生 / アイデンティティ / 自己形成 / 対話的自己 / TEM / インドネシア |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年3月にインドネシアの2大学で実施した質問紙調査から、同一性地位に応じて18名のインドネシア人大学生をインタビュイーとして抽出した。インタビュー調査を行うため、2017年度の8月と3月の2度、インドネシアを訪問した。協力校のUniversitas Pendidikan IndonesiaとPGRI Universtas Adi Buana において、その18名(各大学で9名ずつ)に対して、2度のインタビュー調査を実施した。 また、インドネシアと同じ方法で抽出した日本人インタビュイーの18名に対しては、2016年度に1回目のインタビューを実施したが、2017年度6月から12月にかけて、2度目のインタビューを実施した。日本人18名のうち、2名には、2回目のインタビューに応じてもらうことができず、実質16名にインタビュー調査を行った。 収集したインタビューデータに基づき、日本人の中堅大学に通う大学生のキャリア発達を、TEM(等至性複線径路モデリング)とDST(対話的自己理論)を用いて分析した。分析結果については、2017年12月に、メキシコのメキシコシティーで開催されたInternational Association for Educational and Vocational Guidance(国際キャリア教育学会)にて、口頭発表を行った。フロアーからの意見聴取を行った。 研究の意義はふたつある。1つは、日本の経済を支える潜在的労働力のマジョリティー(中堅大学の大学生たち)が、どのようなキャリア発達をとげて社会人になっていくのかのプロセスを類型化しつつあることである。もう1つは、今後日本との経済的協働する可能性が高いインドネシアの潜在的社会牽引者たちのキャリア発達プロセスを解明する初の研究であることである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年実施した質問紙調査、および2017年度に実施したインドネシア人、および日本人への2度にわたるインタビュー調査はほぼ計画通り実施することができている。 しかしながら、インタビュー調査の質的な分量が膨大なため、その分析において、インドネシア人の解析がまだ進められていない。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度においては、インタビューデータの質的な解析を急ぐ。また、当初計画していた、6月と10月の二つの国際学会での発表を、6月のみに削り、論文の完成に焦点化する。
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Causes of Carryover |
2017年度においては、インドネシアの協力大学であるPGRI Adi Buana大学より、研究するに当たっては、インドネシアのRISREKDIKTI(The Minisitry of Research, Technology and Higher Education Republic of Indonesia:iインドネシア共和国 研究技術高等教育省)より、外国人研究者許可証を取ってもらいたいとの依頼があった。調査対象大学の立地するバンドンとスラバヤのみならず、手続きのためジャカルタを数回訪れなければならなかった。その費用が予想外であったことと、18名へのインタビュー調査のため、滞在が長期化したことにより、予定外の費用が必要となった。2018年度は最終年度のため、予定していた国際学会での発表を2つから1つに減らし、成果の論文化に焦点を当てる。
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Research Products
(8 results)