2018 Fiscal Year Annual Research Report
Improving firefighters' immunity against stress
Project/Area Number |
16K13491
|
Research Institution | Seitoku University |
Principal Investigator |
菅沼 憲治 聖徳大学, 心理・福祉学部, 教授 (10118713)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉澤 英里 環太平洋大学, 次世代教育学部, 講師 (80616029)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 心理学的介入 / 惨事ストレスケア / セルフ・コンパッション / レジリエンス / アサーション |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は「消防職員におけるセルフ・コンパッションとストレスの関連」というテーマのもとで、調査研究を行った。仮説は、セルフ・ビブリオセラピーとして下記に示した指定著書を読み、そこに掲載されているプログラムを実施する。こうした消防職員は、実施事後においてセルフ・コンパッションの増加とストレスの低減が見られるであろうことを想定した。 さらに、この仮説を検証する方法は次の手順で行った。まず、比較対照群として、西日本E県A市でセルフ・ビブリオセラピーを実施しない消防職員を対象者としてアンケート調査を実施した。同時に、東日本A県B市を対象として、セルフ・ビブリオセラピー実施群の効果を検証する目的で、実施の事前と事後でアンケート調査を実施した。 なお、セルフ・ビブリオセラピー実施群には、消防職員が自宅で出来る心の健康トレーニングという主旨で、ティム・ディズモンド著・中島美鈴 訳『セルフ・コンパッションのやさしい実践ワークブック』(星和書店)を自宅で読んでその内容である14日間のプログラムを実践してもらうという実習を課題で提示した。 そもそも、セルフ・コンパッションとは自分への思いやりを意味する。すなわち、辛い経験をしたときに仲の良い友達を思いやる時と同じように、自分自身を思いやることでその辛さを軽減させることである。そしてこの概念の提唱者であるクリスティーン・ネフによれば、3つの要素から構成されるという。1.自分への優しさ、2.共通の人間性の認識、3.マインドフルネス(今この瞬間への判断することのない気づき)であるという。したがって、14日間のプログラムを実践した実施群の消防職員には、実施後においてセルフ・コンパッションの増加とストレスの低減が見られるとの仮説を確認するために、実践の事前と事後でアンケート調査を実施した。
|