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2016 Fiscal Year Research-status Report

教師教育の高度化における教師教育者教育とカリキュラム構成理念に関する研究

Research Project

Project/Area Number 16K13536
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

油布 佐和子  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (80183987)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 武田 信子  武蔵大学, 人文学部, 教授 (00247123)
紅林 伸幸  常葉大学, 教育学部, 教授 (40262068)
百合田 真樹人  島根大学, 教育学部, 准教授 (40467717)
川上 具美  西南学院大学, 人間科学部, 准教授 (50631272)
熊丸 真太郎  島根大学, 教育学研究科, 准教授 (70353133)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2018-03-31
Keywords教師教育者 / 理論と実践の往還 / SELF-STUDY / 実務家教員 / 教師教育構成理念
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、教師教育研究の中で従来検討されてこなかった二つのテーマ ①教師教育者の教育 と ②教師教育のカリキュラムを束ねる中心理念について明らかにすることを目的としている。
第一のテーマに関しては、アメリカイリノイ大における聞き取り調査を中心として検討した。教師教育者のキャリアや資格などを中心にインタビュー調査を実施したが、新たな知見が入手できたようには思えなかった。帰国後のワークショップの中で、アメリカの教師教育に携わった人から、教師教育者とは「資格やキャリア」ではなく、「不断にリフレクションをしていく態度と力量を持っているかどうかということにある」という指摘をいただいた。日本的な感覚でのインタビューでは、焦点がずれていたことを深く認識させられることになり、この失敗は、次年度の研究に有用な示唆となった。
ヨーロッパでの教師教育について情報収集したグループからは、Self-Studyという新たなキーワードによる教師教育の実態の報告がなされた。まだ、十分に共有されているとはいえないが、一年目に収集したこのような情報を検討することによって二年目の活動計画を新たに設定したい。そこでは、「理論と実践の往還」のために導入された「実務家教員」のありかたと、欧米における「理論と実践」のための担い手が、どのように異なるのかの分析が行われる。
第二のテーマは、欧米における教師教育のカリキュラムを構成する理念について情報収集し、人権、社会的公正、平等という、民主主義を形成するキーワードが、中心的価値になっていることが明らかになった。しかしながら、まだ、広範囲な収集にはいたっておらず、これらがカリキュラムポリシーやシラバスにどのように反映されているかも未着手であり、今後の検討課題となっている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

教師教育における未開拓の二つの研究テーマを同時に扱うことには多少無理があったことを認識している。
また、二つのテーマのうち、ひとつは、ある種の失敗をしたが、そのことによって、次年度の研究がかえって焦点付けられることなった。「理論と実践」をめぐる「実務家教員」の日本的理解に着いて、何らかのインプリケーションを得ることができると思われる。第二のテーマについては、情報収集にまだ精力的に取り組む必要がある。

Strategy for Future Research Activity

第一のテーマである「教師教育者」の研究については、インタビュー調査と参与観察を通じて、一年目の情報の不備を補い、欧米での教員養成の「高度化・専門職化」を促した「理論と実践の往還」をベースにした教員養成と、その担い手の実態を明らかにできると思われる。一方で、① 地域を限定して、日本における「実務家教員」の実態をアンケート調査などで明らかにする予定であり、②この結果と先の欧米でのインタビュー調査を比較参照しながら、「教師教育者とは誰のことか」について、一定の成果を出せると判断する。
第二のテーマについては、WEB頁などを利用して、情報の収集と精選に努める。
上記の二点についての成果を基盤に、新たな科献申請を検討する。

Causes of Carryover

5315円の残が生じた。
必要な経費としては、旅費、会合費、図書などがあったが、どれをとっても中途半端な額になったため、次年度回しにした。

Expenditure Plan for Carryover Budget

5315円を、本来の予算に組み込み使用する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2017 2016

All Journal Article (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 教員養成の再編 - 行政主導の改革の行方ー2017

    • Author(s)
      油布 佐和子
    • Journal Title

      どうなる日本の教員養成  (学文社)

      Volume: 1 Pages: 46~68

  • [Book] 学びの専門家としての教師 (教師教育の高度化と専門職化)2016

    • Author(s)
      佐藤学他(油布佐和子)
    • Total Pages
      288(135-165)
    • Publisher
      岩波書店

URL: 

Published: 2018-01-16  

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