2018 Fiscal Year Annual Research Report
Support systems for children growing up in two or more linguistic environments: Case studies of Nikkei Bolivians
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16K13548
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Research Institution | Nagoya University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
吉富 志津代 名古屋外国語大学, 世界共生学部, 教授 (20608559)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
常田 夕美子 国立民族学博物館, グローバル現象研究部, 外来研究員 (30452444)
津田 守 名古屋外国語大学, 現代国際学部, 教授 (50163811) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 母語習得 / 言語形成再構築 / 教育環境 / 自尊感情 / 家庭環境 / 地域コミュニティ環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで、日本国内およびボリビアにて行った調査を整理してまとめた結果、日本に住むボリビア出身の日系人子弟の教育について、そのライフコースから浮き彫りにされつつあるのは、教育現場における言語形成という視点での情報が少ないために、配慮されるべきポイントが理解されず、当事者たちが自尊感情を失い、その能力を十分に活かせていないことが多いということ、その後に何らかのきっかけで言語形成の再構築の道が開けるかどうかが岐路となり、将来の可能性が拓けていくということが明らかになった。 そこには学校等の教育現場のみならず、家庭環境、地域コミュニティ環境など、子どもたちをとりまくすべての環境が、言語形成の重要性を認知し、協力し合うことが大切である。 そのような結果を具体的な活動につなげる場として、二言語をしっかりと習得した当事者4名とその支援者たちを参加メンバーとしてラウンドテーブルを開催し、参加者で意見交換をする機会を持った。4名のライフヒストリーに沿ってその教育環境を整理し共有することで、今後の教育環境の改善に向けた実行可能な提案をしていくために、このラウンドテーブルは、本テーマに深く関わるメンバーとした。 ラウンドテーブルでは、言語習得に関する正しい情報の共有や、日常的にできる配慮や小さな取組みの積み重ねが大切であり、今後も移住者を受け入れることになる日本社会で考えるべき内容であった。 これらの結果について文字おこしをして報告書を作成し、学会研究会でも発表するとともに、広く関係者と共有し、今後の研究および活動につなげた。
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Research Products
(1 results)