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2016 Fiscal Year Research-status Report

アイヌ文化を取り入れた系統的カリキュラムと地域教材の開発~大量消費社会への挑戦~

Research Project

Project/Area Number 16K13564
Research InstitutionHokkaido University of Education

Principal Investigator

諫山 邦子  北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (70167732)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 廣田 健  北海道教育大学, 教育学部, 教授 (30374755)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywordsアイヌ / 先住民族 / カリキュラム / 小学校 / 教材化
Outline of Annual Research Achievements

平成28年度は、アイヌ民族を中心に生活文化を、衣・食・住に分類し、そこに現れる自然観・世界観の分析を行い教材化の方向性を検討した。系統的なカリキュラム化の方向性にかかわって、北海道標津アイヌ協会、白糠アイヌ文化保存会、阿寒アイヌ文化保存会、北海道アイヌ協会への聞き取りと協力依頼を行った。具体的な地域は、白糠・白老・平取・阿寒・札幌地域とし、関係者からの聞き取りと文献資料収集を行い、小学校・中学校・児童生徒を対象とした、休日や放課後学習の実態や計画についての課題についての討議を行った。また、台湾のウーライ地区を訪問し、タイヤール族の教育事情視察を行った。
1.アイヌ民族の生活文化の教材化と系統的カリキュラムの指針の作成
それぞれの文化・様式にかかわって、それを裏付ける自然に対する見方、世界観に注目しながらの分析・分類を行った。文献や書籍による調査、現物や行われている行事や様式などに触れることで、当事者の行動と考え方を聞き取り、文化や生活様式の背後にある自然観・世界観に関して討議を行った。先住民族の自然との共存と持続的な社会の発展に寄与する哲学を洗い出し、わが国における教育カリキュラムへの適用について考察した。
2.アイヌ民族との比較調査を行う先住民族文化の調査および予備調査
白糠地域の情報提供により、台湾のタイヤール族の教育についての情報を入手し、本年度第一回目の現地調査を行い、台湾政府の取り組みやタイヤール族の幼稚園・小学校での教育事情視察を行った。アメリカのアサバスカン・インディアンについては、参与観察を行ってきた近藤氏の研究成果を整理し、本調査することの有効性を検証した。カリキュラム化については、Effie Kokrine Charter Schoolが前述のように先行事例としてふさわしいと結論付け、同校に対する文献を中心とした文献の検討を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

アイヌ民族を中心に生活文化を、衣・食・住に分類し、それらの自然観・世界観の分析を行い教材化の方向性を明らかにするために、アイヌ民族の資料収集と比較すべき先住民族及び教育に関する予備調査を各地の北海道標津アイヌ協会、白糠アイヌ文化保存会、阿寒アイヌ文化保存会、北海道アイヌ協会の協力のもとに行うことができた。
また、本調査へ向けてアメリカのアサバスカン・インディアンについては、参与観察を行ってきた近藤氏の研究成果を整理し、本調査することの有効性を検証した。カリキュラム化については、Effie Kokrine Charter Schoolの有効性を検証することができた。さらに、台湾のタイヤール族の教育事情について現地視察を行うことができ、系統的カリキュラム作成に関わる先進事例の指針の一つとしての確認および、文献収集や聞き取りを行うことができた。

Strategy for Future Research Activity

29年度には、カリキュラム研究の対象校と研究協力者のいるアラスカ地域の実地調査をはじめとして、前年度に予備調査・検討した地域の中から幾つかの地域について訪問調査を行う(ロシア領サハリン内のアイヌ民族の研究を含む)。同時に、前年度に定めたカリキュラム指針に基づいて、個別教材を組み合わせた授業カリキュラムの試案の策定と試行授業(カリキュラムや教材の実践)を行う。この際、附属小学校・附属中学校やユネスコスクールと連携した取り組みを行う。
30年度には、上記試行カリキュラムの改善・修正を行い系統的なカリキュラムを完成させる。このカリキュラムを、作成にあたっての協力地域を中心に実施し、その成果を検証する。完成させたカリキュラムについては報告書として出版し、アイヌ文化の継承・発展と現代社会の消費生活に対するふり返りを行う初等教育・中等教育資料として関係各所へ頒布する。

Causes of Carryover

予定の旅費が安価であったため、端数として、8,282円が生じたため次年度の使用額に加えることとした。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度の旅費等の使用額に加算して使用する予定である。

URL: 

Published: 2018-01-16  

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