2016 Fiscal Year Research-status Report
家庭との連携に基づく道徳教育プログラムの開発:米英独仏の先行事例の批判的検討から
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16K13579
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
鈴木 篤 大分大学, 教育学部, 准教授 (70634484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉田 浩崇 愛媛大学, 教育学部, 講師 (10633935)
杉原 薫 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 講師 (60610897)
山口 裕毅 環太平洋大学, 次世代教育学部, 講師 (50735272)
渡邉 満 広島文化学園大学, 看護学部, 教授 (30127740)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 道徳教育 / 教育制度 / カリキュラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では「道徳科」の効果を高める方策ならびに学校全体でいかなる取り組みや保護者との連携を進めればよいのかを検討するため、日本とは異なるかたちで道徳教育に取り組むアメリカ、イギリス、ドイツ、フランスにおいて調査を実施し、日本の道徳教育制度や社会的・歴史的事情との比較のもとに、道徳教育の在り方を検討する。また、それらの国々の研究者からの聞き取りを行い、理論的背景についても分析を行うことも目的としている。 本年度はアメリカ・イギリス・ドイツ・フランスにおける道徳教育の教育制度や社会的・歴史的事情に関する文献調査を行うとともに、イギリスおよびドイツにおける学校訪問調査、ドイツにおける研究者訪問調査を行った。また、日本国内の教育学系学会においてイギリスにおける道徳教育に関する現時点までの調査内容の発表を行い、他の研究者からの情報提供も受けた。 イギリスではケンブリッジ大学の附属小学校を訪問した。また、ドイツではゲッティンゲンの総合制中等教育学校を訪問した。さらに、ゲッティンゲン大学の教育学研究者を訪問し、ドイツにおける道徳教育の現状と課題について最新情報を収集した。 イギリスにおいてもドイツにおいても、過去数十年の間に急増した外国系の出自を持つ児童生徒に対し、当該社会において求められる力をどのようにして身につけさせるかは、重要な課題となっている。その際、これらの力、とりわけ社会性や道徳性といった力は、特定の教科のみにおいてではなく、様々な教科や学校の教育活動全体を通じて児童生徒の中で高まるように配慮や支援がなされていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度はアメリカ・イギリスでの訪問調査を予定していたが、アメリカでの調査に代えて、ドイツでの訪問調査を行った。その他、資料については順調に収集と分析が進められている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度においては、イギリスとドイツで学校訪問調査と研究者の訪問調査を行う予定である。また、資料の収集と分析を継続し、各国における教育法規、学習指導要領、教科書、教育に関する社会的議論、道徳教育史などについて各国の特徴と共通性を抽出する。
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Causes of Carryover |
28年度の調査研究に必要な図書の購入費が予定より低額で収まったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
29年度の調査研究に必要となる図書がすでに予定されているため、次年度使用額は29年度の図書費として使用する予定である。
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