2017 Fiscal Year Research-status Report
「学校インターンシップ」における教師志望学生の力量形成とその評価指標の開発
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16K13590
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Research Institution | Okinawa University |
Principal Investigator |
上地 幸市 沖縄大学, 人文学部, 教授 (60635275)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嘉数 健悟 沖縄大学, 人文学部, 准教授 (50612793)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 学校インターンシップ / 連携協働 / 評価指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,「教師志望学生の調査」と「教育委員会や学校現場との連携協働体制の構築」が主な目的あった。 まず,「教師志望学生の調査」については「教職インターンシップ入門」を履修することによって,受講生の「教師効力感」と「実践的内容に関する学習の継続意志」に変化が見られるかを数量的に検討したが,いずれの項目においても統計的に有意な結果は得られなかった。一方で,質的に分析をしていくと,生徒とのコミュニケーションが取れるようになったこと,長期にわたって授業を観察することで,現場の先生の指導技術について体験的に学びを深めていることが明らかとなった。また,「教職インターンシップ実践」では,年間を通して同一学校において教育活動を観察したり,可能な範囲で教育活動に関わったり,学校の教育課題への対応の在り方等を学ぶことにより,観察力やコミュニケーション力,批判的思考力,企画・運営力等が育まれる可能性が示唆された。 次に,「教育委員会や学校現場との連携協働体制の構築」については,これまでの取り組みについての成果や課題についての連絡調整会議を4回実施し,暫定的な評価指標の開発,カリキュラム内容の整理,「教職インターンシップ」の取り組み方などについて検討した。特に,暫定的に開発した評価指標については,次年度以降に活用しながらその妥当性について検証していきたい。また,連絡調整会議を引き続き実施しながら,教職インターンシップの実施を中心にすえながら,より充実した大学と教育委員会,学校現場との連携協働体制の在り方について検討していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では,学校インターンシップに関する評価指標を開発することが目的である。また,教育委員会や学校と大学との連携体制の構築による環境整備についての成果と課題についても検討し,「学校インターンシップ」を具体的に普及させ,促進していくための方策についても提言することも目指している。 その中で,平成29年度は,暫定的ではあるが教育委員会,学校関係者と協働して評価指標の開発を行い,連携協働体制にむけて会議も4回,開催することができた。以上の理由から本研究が順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は,策定した評価指標の妥当性を検証しながら,関係機関とのさらなる連携体制の構築につなげていく予定である。また,海外の事例についても調査を進めながら,日本との比較による「学校インターンシップ」やその評価の在り方について研究を進めていきたい。さらに,「学校インターンシップ」と大学での学びがどのように繋がるのかについて,「生徒指導論」を取り上げ,その関連について検証していく。
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Causes of Carryover |
平成29年度は,シンガポール調査やアメリカ調査を予定していたが,先方との日程調整ができずに調査を断念したことが繰り越しが出た大きな理由である。また,国内調査についても同様の理由で実施できなかった。そのため,繰り越した金額については,最終年度の研究をまとめるにあたって国内外の研究者からアドバイスをもらための旅費や謝金として使用したい。
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Research Products
(1 results)