2019 Fiscal Year Annual Research Report
Investigating the role of eye movement and visual input in social cognition
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16K13599
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
磯村 朋子 早稲田大学, 理工学術院, 招聘研究員 (20771926)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 視線 / アイコンタクト / 社会認知機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
視線運動やそれに伴う視覚入力が人間の社会認知機能にどのような役割を果たしているのかを明らかにすることを目的として、研究に取り組んできた。 本年度は、まず、自然な二者間インタラクションの際に生じる相互の視線のやり取りに焦点を当てた。二人の実験参加者が自由に会話をしている際の双方の視線をウェアラブル型のアイトラッカーで記録し、さらに両者の心電図や皮膚電位活動も同時計測した。アイトラッカーに装着されているビデオデータをディープラーニングを用いたフェイストラッキングアルゴリズムで解析することで各フレームにおける顔のランドマークを検出した。得られたデータと視線データを組み合わせ、その際に各媒体から得られるデータの時間的ずれを補正することで、コミュニケーション時の二者の視線情報を分析した。特に相互注視やその中止行動(視線逸らし行動)に着目し、その作業を自動化するアプリケーションを開発した。本成果は視線計測の技術や応用に関する国際学会(The 12th ACM Symposium on Eye Tracking Research & Applications)の抄録として採択、掲載された。会話中の相互注視や視線逸らし行動がどのような心理生理学的役割を担っているのかを明らかにするため、現在、計測した生理データを合わせて解析している。 また、相互注視が身体知覚、特に身体内部に由来する生理シグナルに対する感覚情報処理にどのような影響をもたらすのかを検討した。その結果、他者からの直視を観察する際、自身の身体シグナルに対する知覚が促進されることがわかった。本結果は国際学術誌Cognitionにて採択、掲載された。
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Research Products
(9 results)