2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of light emitting oxynitride nanodots for energy conversion materials
Project/Area Number |
16K13642
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
荻 崇 広島大学, 工学研究科, 准教授 (30508809)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ナノドッド / カーボンドット / 水熱合成法 / 発光材料 / 赤外吸収 / エネルギー変換材料 / 光熱治療 / 希土類フリー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、希土類元素を用いない酸窒化物発光材料として、カーボン系のナノドット作製とその機能評価、応用展開を目的としており、平成30年度は主にカーボンドットの近赤外光吸収特性と光熱療法への展開に関する研究を進めた。具体的には、1)カーボンドット合成条件が近赤外吸収特性に及ぼす影響の評価、2)近赤外光吸収機構の解明、3)近赤外吸収特性と温度上昇効果の評価した結果、以下のことを明らかにした。 1)原料にクエン酸、尿素を用いてマイクロ加熱法により合成したカーボンドットは、尿素とクエン酸比および合成温度を最適化することで、近赤外領域である650nmに吸収ピークを持つことが明らかとなった。 2)合成したカーボンドットのサイズは、7-9nmであり、Pyrrolic-Nを多く含む(71%)構造が優れた赤外吸収に寄与していることを明らかにした。 3)合成したカーボンドット分散液に655nmのレーザーを照射して温度変化を測定したところ、その温度上昇はカーボンドットの初濃度が450mg/mLの時に25度となり、光熱変換効率を計算した結果、54.3%に達した。この結果は既往の研究と比較して高い値を示した。本研究で開発された窒素を多く含むカーボンドットは、365nmの照射により青色発光し、さらに655nmの照射により光を熱に変換できるという性質を持つことからがん細胞などの光熱治療分野への応用が期待される。 期間全体を通じての成果は次の通りである。研究期間内に、水熱合成法による窒素ドープカーボンドット粒子の合成と速度論的評価、水溶性ポリマー内でのカーボンドット直接合成と紫外線吸収特性の評価、ビスマステルル板状粒子による窒素ドープカーボンドットの表面プラズモン増強、ピロール窒素を多く含むカーボンドットの合成と光熱治療へ向けた近赤外吸収特性の評価を実施した。期間中にSCI論文5報、国内外の発表6件の成果を挙げた。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Biodegradable Polymer-Coated Multifunctional Graphene Quantum Dots for Light-Triggered Synergetic Therapy of Pancreatic Cancer2019
Author(s)
C. Yang, K. K. Chan, G. Xu*, M. Yin, G. Lin, X. Wang, W.J. Lin, M. D. Birowosuto, S. Zeng, T. Ogi, K. Okuyama, F. A. Permatasari, F. Iskandar, C. K. Chen, K.T. Yong
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Journal Title
ACS Applied Materials & Interfaces
Volume: 11
Pages: 2768-2781
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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