2017 Fiscal Year Annual Research Report
Creation of non-spherical liposomes using a microdevice
Project/Area Number |
16K13656
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Research Institution | Kanagawa Institute of Industrial Sclence and Technology |
Principal Investigator |
神谷 厚輝 地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所, 人工細胞膜システムグループ, 研究員(任期有) (70612315)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | リポソーム / マイクロデバイス / 非球体リポソーム / 人工細胞モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は、多光子リソグラフィを用いてマイクロサイズの人工細胞骨格の形成に成功した。そして、非球体リポソーム内へ蛍光分子のカルセインの封入が観察されたことから、この人工細胞骨格のすべての面にリン脂質膜の形成にも成功している。 今年度は、人工細胞骨格にリン脂質2重膜が形成されているかを検証するために、蛍光分子のカルセインを封入した非球体リポソームを形成し、非球体リポソームの外側からαへモリシンを添加した。αへモリシンはリン脂質2重膜上でナノポアを形成し、物質を透過させる働きを持っている。そこで、非球体リポソーム内のカルセイン蛍光輝度の変化を蛍光顕微鏡で観察した。その結果、αへモリシンを非球体リポソームの外側に添加した場合、非球体リポソーム内のカルセインの蛍光輝度が時間が経つとともに低下したことが確認できた。この結果は、カルセインを添加していない非球体リポソーム内のカルセイン蛍光輝度変化と明確な差があった。したがって、この非球体リポソームには、リン脂質2重膜が形成されていることがわかった。しかし、共焦点レーザー顕微鏡で3次元画像を取得すると、人工細胞骨格のガラス基板底面付近には、非球体リポソーム作製時に使用した有機溶媒層が観察された。したがって、現在、有機溶媒の種類を変えることにより、残留有機溶媒層の除去を検討している。今後はより複雑な非球体リポソームの作製を行っていきたい。今年度は、これらの結果を様々な学会にて発表した。
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Research Products
(5 results)