2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Flexible Plasmonic Sensor Sheet
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16K13662
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
馬場 暁 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (80452077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
L CHUTIPARN 新潟大学, 自然科学系, 助教 (90769316)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 表面プラズモン / グレーティング / フレキシブル / センサ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、フレキシブルグレーティング基板上で白色光照射表面プラズモンを共鳴励起させ、共鳴状態からの輻射光を検出するセンシングシステムの構築を目指した。物質の吸着による表面プラズモン共鳴励起輻射光波長の変化をセンシングするもので、小型化・多機能化が可能なフレキシブルプラズモニックセンサーシートの開発に向けて基礎・応用研究を行うことを目的とした。 今年度は、これまでに研究開発を進めてきたフレキシブルプラズモニックシートとマイクロ流路と組み合わせた表面プラズモン励起波長のイメージング測定において、スマートフォンを用いての検出を行った。特に、バイオセンサーへの応用として金微粒子-クレアチニンの凝集を利用したクレアチニン検出も行った。この時、クレアチニンの濃度変化により金微粒子の凝集状態が変化し、局在プラズモン励起波長が変化することでセンシング感度を向上することが可能となった。 また、グルコースを注入した銀微粒子水溶液をスマートフォンで検出して光吸収強度の導出を行い、比較・検討を行った。分光装置を用いて測定した光吸収の値とスマートフォンを用いて検出した光吸収の値に相関性が見られることから、銀微粒子を利用したスマートフォンでのグルコースの検出が可能であると考えられた。グルコース検出はグルコース濃度20-100μMの範囲で良好な線形関係が見られ、検出限界は19.8μMであった。 さらに、金量子ドットと銀ナノプリズムの複合水溶液を用いた、過酸化水素のセンシングも行った。過酸化水素による銀ナノプリズムのエッチング、形状変化によって、金量子ドットから銀ナノプリズムへのエネルギー移動による消光現象が高感度に変化することが分かった。この結果を用いたグルコース検出についても検討を行った。
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