2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K13747
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
谷口 隆 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (60422391)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 指数和 / 概均質ベクトル空間 / 篩 |
Outline of Annual Research Achievements |
Frank Thorne 氏(University of South Carolina)と Theresa C. Anderson 氏(Purdue University)との共同研究で、指数和の解析数論への応用について研究した。前年度に、Frank Thorne 氏との共同研究で、概素数篩の方法を開発して具体的な応用を得ていたが、その証明を簡易化し、他の空間にも適用しやすい形に改良した。汎用性のある定理になったと考えられる。この成果は、投稿中の論文に加筆修正する形で発表することにした。また今年度は、Frank Thorne 氏 と Theresa C. Anderson 氏 との共同研究で、近似篩について研究を進めた。この場合もやはり、指数和の上からの評価が重要になる。一定の進展を見ており、今後も継続して研究を進めたい。
指数和を計算する方法自体については、有理軌道を座標部分空間によって階層化する手法を開発していたが、今年度は、伊藤哲史氏(京都大)、石塚裕大氏(京都大)との共同研究で、これとは異なる新たな方法を見出すことができた。この方法の場合、有限体上のある代数多様体の有理点の個数を数えることになるが、不変式論が効果的に適用できる状況になることが多く、有用であり数学的にも興味深いと考えられる。これによって、既存の成果の一部には別証明が得られ、またこれまでの手法では計算が難しかったケースについても、計算を進められる道が開けた。今後、実際に計算を進めていきたい。二つの方法の数学的な関係も興味ある問題であり、探ってみたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
解析数論への汎用性のある定理を得たため、また指数和を計算する新しい方法を見出したため
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Strategy for Future Research Activity |
新しく得た指数和の計算方法を用いて、様々な空間の指数和を計算する。
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Causes of Carryover |
研究費を効率的に用いたため、残額が発生した。共同研究者の招聘や研究集会の開催、論文執筆のための電子機器購入に使用する。
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Research Products
(7 results)