2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K13765
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
村田 嘉弘 長崎大学, 経済学部, 教授 (60212255)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 場の方程式 / パンルベ方程式 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究は、パンルベ方程式が2種類の場の方程式に深く関係することを根拠として進めている。2種類の場の方程式の一つはフェルミオン場の方程式(ディラック方程式等)で、他方は反自己双対ヤンミルズ方程式である。フェルミオン場の方程式は物質を構成する粒子(フェルミオン)を記述するのに用い、ヤンミルズ方程式は素粒子物理学で力の粒子(ボソン)を記述するのに用いられる。それぞれ研究手法が異なるため、パンルベ方程式の構造に対しても異なる知見が得られること、また、超対称性を考慮すれば、フェルミオンとボソンの入れ替えが可能になるが、パンルベ方程式を超対称性の立場から考察し新たな知見を得ることを研究の目標としている。 反自己双対ヤンミルズ方程式に含まれる「行列型パンルベ方程式(MPS)」をモノドロミー保存変形の変形方程式として捉える見方と、フェルミオン場の方程式におけるモノドロミー保存変形とを比較するため、フェルミオン場の方程式側に、「行列型パンルベ方程式(MPS)」に対応する行列型の方程式「行列型第2パンルベ方程式(仮称)」を構成し直すことが全体の出発点(Step1)となるが、反自己双対ヤンミルズ方程式側が素粒子物理を背景としていることに対し、ここで取り扱うフェルミオン場の方程式が元々物性物理(Condenced matter)のIsing model を背景としていることから、「行列型第2パンルベ方程式(仮称)」の構築がまだうまくいっていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
反自己双対ヤンミルズ方程式に含まれる「行列型パンルベ方程式(MPS)」をモノドロミー保存変形の変形方程式として捉える見方と、フェルミオン場の方程式におけるモノドロミー保存変形とを比較するため、フェルミオン場の方程式側に、「行列型パンルベ方程式(MPS)」に対応する行列型の方程式「行列型第2パンルベ方程式(仮称)」を構成し直すことが全体の出発点(Step1)となるが、「行列型第2パンルベ方程式(仮称)」の構築が困難であるため、遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
全体計画のうち困難な地点は、「行列型第2パンルベ方程式(仮称)」の構築、パンルベ方程式の古典解・既約解の特徴づけ、超対称性化した場の方程式でのパンルベ方程式の書き直しであり、最初から困難に直面した形となった。構築を想定している理論は、素粒子物理での場の理論の枠組みを利用することを考えているので、「行列型パンルベ方程式(MPS)」側の設定に寄せる形(またはほぼ同一の設定)で、フェルミオン場の方程式におけるモノドロミー保存変形を捉えなおすことで「行列型第2パンルベ方程式(仮称)」の構築を行うことを試みる。 「行列型第2パンルベ方程式(仮称)」の構築を行うことができれば、当初計画に従い、「行列型パンルベ方程式(MPS)」の解の変換群の決定へと進むことができる。
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