2018 Fiscal Year Annual Research Report
On the multiple recurrence of infinite measure preserving transformations and a conjecture by Erdos
Project/Area Number |
16K13766
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
仲田 均 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 名誉教授 (40118980)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 等差数列 / エルデシ予想 / 無限エルゴード理論 / 多重再帰性 / 連分数変換 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に続いて、Rauzy induction の自然拡大の研究を行った。今回の研究過程でこれまで知られていた不変測度の密度関数の証明に不明瞭な箇所が見受けられた。この点について証明の改良を行っている。この問題が解決されるとRuazy induction の多重再帰性に関して新たな結果が得られる見込みである。この点に関しては今後研究を継続する予定である。 さらにエルデシ予想と無限大不変測度を持つエルゴード的変換の多重再帰性の関係について研究を行った。2018年10月に京都大学数理解析研究所において共同で開催したワークショップに、イスラエルの研究者3名を招聘し本研究に関する情報収集を行った。特に、フルステンベルクによる同値性予想の証明について Tel Aviv 大学のJon Aaronson 教授と討論を行った。この問題解決に関して証明の障害となる問題点の整理を行い今後の研究計画を策定した。また、マルコフ連鎖を中心にランダム性の強いエルゴード変換の多重再帰性について研究を行った。その中で、n、3n のような等差以外の数列に関する多重再帰性の成立の証明に関してほぼ成功した。また、innner function から作られる無限大不変測度を持つエルゴード的変換の理論を拡張し無限大エルゴード理論の新しい側面を見出した。これらの研究成果は、Jon Aaronson 氏との共同研究として公表する予定である。一方、双曲平面上の測地流に関してこれまでの結果を拡張して等差数列以外の有限数列に関する多重再帰性の研究を行った。これらの成果については、Jon Aaronson教授と研究を継続して行い、研究成果を論文として公表する予定である。
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Research Products
(9 results)