2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study on null forms in global space-time in the framework of equalities
Project/Area Number |
16K13771
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小澤 徹 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70204196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 和永 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20188288)
BEZ NEAL 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (30729843)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 関数方程式 / 調和解析 / 実解析 / 変分解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は、調和解析や函数解析の対象としても非線型偏微分方程式への応用の手段としても重要な、いくつかの函数不等式を等式の枠組で研究し、期待どおりの成果を得ることができた。特に、ハーディーの不等式は通常では動径方向の微分作用素によって記述されるが、角度方向の微分作用素の寄与を考慮し、新しいハーディーの不等式として等式の枠組で定式化し、その証明を与えた。さらに、最良定数を与える非自明な函数のクラスを球面調和展開に現れる球面調和多項式を用いて完全に特徴づけた。この成果は、動径方向版であるMachihara Shuji, Ozawa Tohru, Wadade Hidemitsu, Remarks on the Hardy type inequalities with remainder terms in the framework of equalities として日本数学会発行の"Advanced Studies in Pure Mathematics" に出版予定の論文の球面方向版としての意義をもつ。 また、フーリエ制限定理において重要な役割を果たす球面上への跡(トレース)定理を研究し、その安定性を評価の形で定式化し、証明を与えた。特に、安定性を記述するための「最適化函数の集合からの距離」の評価を双対性を用いた枠組に抽象化して定式化し、元々の問題とその双対問題における「最適化函数の集合からの距離」の双対性を見出し、理論化した。 また、非線型シュレディンガー方程式をトーラス上で考え、単調性または正値性をもつ特殊な相互作用に対して、有限時刻で爆発する積分量の統一的な処方箋を与え、爆発機構が常微分方程式的構造に基づくことを明らかにした。 以上の成果は最終年度までに得ていたが、取り纏めに時間を要した為、期間を延長した。延長期間内に論文を作成し、投稿する事が出来た。
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Research Products
(9 results)