2019 Fiscal Year Annual Research Report
Accelerating astrophysical magnetohydrodynamic simulations using advanced techniques
Project/Area Number |
16K13786
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
富田 賢吾 大阪大学, 理学研究科, 招へい教員 (70772367)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | シミュレーション / 偏微分方程式 / 磁気流体力学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では宇宙物理学向け公開シミュレーションコードAthena++の高速化と拡張、特に自己重力を含む多様な偏微分方程式系に適用できるMultigridソルバを開発している。これまでに一様格子上のFull Multigrid法に基づく自己重力ソルバを開発済みであり、今年度は解適合細分化格子(AMR)への拡張に取り組んだ。AMRでは異なる分解能の格子間を非物理的な構造が生じないよう接続する必要があり、mass-conservation formulaによる離散化を取り入れて正確に計算できるコードを実装した。一様格子で実装したFull Multigrid法は一回のイテレーションで打切り誤差まで収束する非常に強力な手法であり、AMRでもこれを実装した。しかし、Full Multigrid法はAMR上でも動作はするものの一回のイテレーションでは十分な精度まで到達しないことが分かった。これは異なる分解能の格子間を接続する部分に起因するものであり、他のコードでも同種の問題が報告されている。そのため、複数回のイテレーションを行うことで解の精度を改善することとし、AMR上でも多少計算コストは増加するものの安定に計算することができるスキームを開発した。 この他、コード内のデータ格納方法を見直し、AMRのブロック数が多い時の性能を大幅に改善した。Athena++コード全体を総括する論文を執筆し、Astrophysical Journal Supplement誌に投稿した。また、Kokkosライブラリを用いたGPUを含むマルチプラットフォーム対応についても検討を開始した。
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Research Products
(11 results)