2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K13830
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上床 美也 東京大学, 物性研究所, 教授 (40213524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郷地 順 東京大学, 物性研究所, 助教 (20781280)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 圧力発生装置 / 低温高圧 / マルチアンビル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は新たな2段式マルチアンビル式高圧発生装置を設計・作製し、15GPa以上での超高圧下での低温物性研究を行う事である。 本年度は、2段式圧力発生装置の設計およびテストを行い、最終的な加圧部分の設計を行った。当初作製したガイドブロックを用いた、予備テストを行ったところ、120トン程度で破壊が起こった。この結果を基に強度計算を再度行い、ガイドブロックの厚さ(高さ)を十分厚くしたガイドブロックを作製した。 次に、本研究用に製作した、無冷媒超伝導磁石付きクライオスタットの冷却テストを行った。テストは、圧力装置をセットした状態で行った。液体窒素での予備冷却の後、液体ヘリウムを入れ、液体ヘリウム温度での保持時間および磁場印加テストを行った。結果は、何れも、設計時の予想値を十分満足するものであり、本装置を用いた多重極限下での物性測定が十分可能であることが確認出来た。 また、各頂点が正三角形に切り取られている2段目アンビルに試料をセットするための、ガスケットの設計を行った。テフロンセルを入れるための穴の空いた正八面体のガスケットを作るための、治具の設計を行った。この時、セットするテフロンセルサイズは、外形φ2x2mmである。従来、行われていた試料セット方法では、加圧の成功率が低い事およびセットに熟練が必要であるため、より、シンプルなセットを目指した、ガスケットの設計を行った。本年度で、本測定のための予備実験および装置周辺の準備はほぼ終了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画通り、本測定前の準備はほぼ終わる事が出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
製作したガスケットを用いた、加圧実験を本格的に行い、圧力校正曲線を完成させる。 この圧力校正曲線を元に、研究用試料の測定を行い、新奇物性探索を行う。
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