2016 Fiscal Year Research-status Report
コロイド分散系におけるエイジングと揺動散逸定理の破れ
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16K13868
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
深尾 浩次 立命館大学, 理工学部, 教授 (50189908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧川 佳紀 立命館大学, 理工学部, 助教 (20755483) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | レーザーピンセット / マイクロレオロジー / コロイド分散系 / 揺動散逸定理 / ずり流動 / グリセリン / 粘度 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 粘弾性測定にはマクロレオロジーに加え、近年注目されているマイクロレオロジーが存在し、マクロレオロジーに比べ、マイクロレオロジーには多くの利点がある。初年度は、マイクロレオロジーを行うための光ピンセットの構築を目指し、既存のレーザーピンセット系の性能を本研究に即したレベルまで引き上げるために、光学系の大幅な組み換えを行った。具体的には、除振台を大型のものに置き換え、レーザートラップを容易にするために、レーザー光の径が2倍となるように、レンズ系の組み合わせを換えた。 2. 新しい光学系の精度評価のために、グリセリン水溶液の粘度を光ピンセットを用いて測定し、その結果とマクロレオロジーによる結果を比較した。グリセリンの濃度を 0%から40 %まで 5 %ずつ変えた各溶液中のビーズ(直径0.5μm)を光ピンセットでトラップし、測定値からそれぞれの粘度を求めた。結果、マクロレオロジーとマイクロレオロジーで得られた粘度の値は良い一致を示した。測定誤差が生じたが、その原因はビーズ同士の相互作用や溶液内のグリセリンの不均一さなどが原因ではないかと考えられる。これにより、マクロレオロジーに使用可能な光ピンセットの装置を構築が確認できた。 3. 光学系の精度確認を踏まえ、読み出し系の整備を開始した。コンデンサーレンズ透過後の光線をダイクロィックミラーで直角に曲げ、偏光ビームスプリッターで水平、垂直偏光の2成分に分けた後、2系統の4分割フォトダイオードに入力させる。この読み出し系を一体物として組み上げた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
精度を上げるために、レーザーピンセット光学系改良を行ったところ、予定通りの精度の向上が確認されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の成果を踏まえて、次年度は、コロイド分散系での揺動散逸定理の破れの有無に関して、実験を行う。具体的には、レーザーピンセットを用いた、パッシブマイクロレオロジーにより揺らぎを評価し、アクティブマイクロレオロジーにより応答関数を評価する。これらにより求めた揺らぎと応答関数が揺動散逸定理を満たす条件を精査する。 さらに、外部からずりを印加した状態で、マイクロレオロジー測定を可能とするため、ゼロずり面が存在するような、ずり印加装置の開発を行っている。現在、試作機が完成しているので、それを用いて試験を繰り返し、本測定が可能となるように研究を推進する。
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Causes of Carryover |
読み出し系の調整が次年度に持ち越しとなり、光学部品の購入を先送りにしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額分に関しては、光学部品の購入に充てる。
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[Presentation] Phase Transition and Dynamics in Ionic Liquid Crystals2016
Author(s)
Y.Nozaki, K.Yamaguchi, K.Tomida, N.Taniguchi, H.Hara, Y.Takikawa, K.Sadakane, K.Nakamura, T.Konishi, K.Fukao
Organizer
EMN Meeting on Ionic Liquids Energy Materials Nanotechnolog, Nov. 9-13, 2016
Place of Presentation
Bangkok, Thailand
Year and Date
2016-11-11
Int'l Joint Research / Invited
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