2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of lasing beads and microscopy to visualize intracellular excited states
Project/Area Number |
16K13931
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金 水縁 大阪大学, 産業科学研究所, 特任助教(常勤) (50758886)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 光増幅 / バイオセンシング / 蛍光プローブ |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 特定のタンパク質を検出できるレーザー粒子センサーの開発:平成28年度、pH変化に応じてレーザー発振波長を転換できるレーザー粒子開発で得られた知見を活かし、平成29年度は、特定のタンパク質の検出により、レーザー発振が制御できる粒子センサーの開発を行った。まず、過去文献を参考し5~40μmサイズの市販の多孔質粒子(ポリスチレン、BaTiO3、シリカ)の内外にアミノ基(-NH2)を修飾し、アミノ基との選択的な反応性を有するNHSエステル基が修飾されているDNAアプタマーをドープした。本研究で利用したDNAアプタマーは、特定のタンパク質に選択的に結合できるため、その選択的な相互作用により粒子表面の蛍光色素の密度を制御することができる。共焦点顕微鏡と広視野顕微鏡を用い、特定のタンパク質(thrombin)が存在する条件のみ、蛍光信号が大きく変化することを見出した。得られた結果に関する論文に投稿し、査読中である。 2.ナノ秒レーザー搭載共焦点顕微鏡の最適化:平成28年に購入したナノ秒レーザーを用い、レーザー発振顕微鏡のための最適化を行った。355 nm/532 nmの転換ができるレーザーであるため、顕微鏡内の光学部品を両励起波長で使用できるように設備を備えた。さらに、酸素濃度測定と細胞内環境測定できますように、追加部品を備える予定である。 3.細胞内酸素濃度を制御できる材料制作:今後、細胞内酸素濃度を制御し、その変化をレーザー発振顕微鏡で測定できるように、脱気条件下で光照射により酸素濃度を増加できる半導体材料を製作した(論文投稿中)。現在、細胞内透過性に関する実験を行っている。
以上の実績から、平成28年―29年の2年間、レーザー発振原理を用いた細胞内環境観察用の顕微鏡に必要な基盤技術を確立した。
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