2017 Fiscal Year Annual Research Report
Functionalization of stable porphyrin meso-oxy radicals
Project/Area Number |
16K13952
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大須賀 篤弘 京都大学, 理学研究科, 教授 (80127886)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ポルフィリン / 環拡張ポルフィリン / 芳香族性 / 反芳香族性 / カテナン |
Outline of Annual Research Achievements |
ポルフィリンメゾオキシラジカルとポルフィリン中心金属との強磁性的な相互作用を期待して、磁性を持つ金属錯体の合成と外部刺激によるスイッチングを検討した。 そのようなモチーフとして、メゾーペンタフルオロフェニル置換ニッケルポルフィリンのメゾオキシラジカルを合成し、ピリジンの添加により高スピンニッケル種を発生させた。EPRおよびSQUID測定の結果、この錯体はS=3/2のスピン基底状態にあることがわかり、メゾオキシラジカルと高スピンのニッケル(II)が強磁性的に相互作用していることがわかった。ピリジンの脱着によりスピン状態を制御することができ、スピン状態の可逆なスイッチング機能は有望である。 ポルフィリンポリラジカルへの展開を見据え、メゾオキシラジカルの多量体の合成を行った。メタフェニレン架橋部は、メゾオキシラジカル由来のスピンをnon-disjoint型で伝播するため強磁性的な相互作用に期待できる。メタフェニレン架橋ポルフィリン二量体と、比較としてのパラフェニレン架橋ポルフィリン二量体、1,3,5-フェニレン架橋ポルフィリン三量体を合成し、それぞれのメゾオキシラジカルの合成に成功した。ニッケル錯体に加え、亜鉛錯体も合成したが、メゾ酸素の亜鉛配位を避けるために軸配位子としてイミダゾールを加えて合成した。幾らかの化合物ではX線結晶構造解析に成功しており、固体状態で有意な分子間相互作用が認められた。それらを踏まえ、現在詳細な磁気物性の解明を行っている。 ポルフィリンメゾオキシラジカルの他にも、アミニルラジカルやトリメチレンメタン縮環ポルフィリン三量体などを合成し、安定な基底三重項ポルフィリノイドの開拓に成功した。ジポルフィリニルアミニルラジカルの酸化により、ジポルフィリニルナイトレニウムイオンが安定な化学種として得られることが分かった。
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[Journal Article] Fluorenyl Based Macrocyclic Polyradicaloids2017
Author(s)
Lu Xuefeng、Lee Sangsu、Hong Yongseok、Phan Hoa、Gopalakrishna Tullimilli Y.、Herng Tun Seng、Tanaka Takayuki、Sandoval-Salinas Mar?a Eugenia、Zeng Wangdong、Ding Jun、Casanova David、Osuka Atsuhiro、Kim Dongho、Wu Jishan
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Journal Title
J. Am. Chem. Soc.
Volume: 139
Pages: 13173~13183
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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