2017 Fiscal Year Annual Research Report
Design of peptide probes capable of recognizing highly-curved membranes for exosome analysis
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16K14013
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 雄介 東北大学, 理学研究科, 助教 (90583039)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | エクソソーム / 蛍光プローブ / 高曲率性 / イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではエクソソーム解析に適用しうる分析ツールの創製を目的として、エクソソームの高曲率性膜に結合する蛍光性ペプチドプローブの開発を目指す。高曲率性膜の結合モチーフとなる両親媒性α-helix構造型ペプチド(アポリポプロテインA-I のC末端22残基)をベースとして、そのN末端に蛍光色素を連結することで、高曲率性膜への結合に伴い蛍光応答を示すプローブを設計した。疎水場応答性色素であるベンゾフラザン誘導体(NBD)を導入したプローブを用いて、エクソソームモデルとなるリポソームに対する結合能・蛍光応答能を評価した。その結果、高曲率性を有するサイズ(直径)の小さなリポソームに対して、選択的に発蛍光応答を示すことを見出した。蛍光滴定実験による結合能解析から、観測された選択性は、高曲率性リポソームに対する高い結合力に起因することが分かった。CDスペクトル測定から、高曲率性リポソームとの結合に伴い、プローブのペプチド部分はαヘリックス含有率が増加することが分かり、疎水性挿入の様式で高曲率性リポソームに結合していることが明らかになった。このNBDプローブは、乳がん(MCF7)細胞から単離したエクソソーム試料に対して、既存法(ELISA)と同等の検出感度を示すことから、有用な分析ツールとして機能することを実証した。また、蛍光色素として、シアニン色素を用いた場合、プローブの蛍光応答機能の大幅な改良が可能であることを見出した。このプローブはNBDプローブと比べて2倍以上輝度の高い応答を示し、より高感度なエクソソーム検出が可能になるものと期待できる。
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