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2018 Fiscal Year Research-status Report

オンチップ酵素反応解析を可能にする質量分析プレートの開発

Research Project

Project/Area Number 16K14038
Research InstitutionAkita Prefectural University

Principal Investigator

常盤野 哲生  秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (50312343)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 伊藤 一志  秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教 (30507116)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2020-03-31
Keywordsレーザー脱離イオン化法 / ポリジメチルシロキサン / カーボンナノチューブ / セルロースナノファイバー
Outline of Annual Research Achievements

・前年度作成したウェルアレイ基盤を質量分析装置へ導入するため、専用のアダプターを作成した。一般的に用いられているレーザー脱離イオン化質量分析装置の分析用プレートでは厚みのある素材または試料を載せることができないため、作成基盤を使用するためにはプレート平面に対して垂直方向の高さの調整が必要である。種々検討の結果、通常の分析平面から掘り下げた形状のアダプターを設計し、アルミニウム削り出しにより作成した。装置導入については装置メーカーが提供しているTLC用フレームを流用することにし、フレームに固定可能なアダプター設計をした。
・ポリジメチルシロキサン(PDMS)素材表面の改質法としてスパッタ装置のプラズマ処理またはHF処理による表面の親水化後に、素材上でリパーゼ反応を行ったところ、反応は進行し、親水化素材の方が無処理の素材に比較して反応が早い可能性が示唆された。脂質はPDMSに比較的吸着されやすく、素材表面の疎水性の程度が反応速度に影響することが考えられた。
・上記表面改質により親水化および濡れ性は向上し、カーボンナノチューブの分散性も向上するものの、ペプチド試料の吸着および分析感度は低いままであった。親水化処理後のSEM分析を行った結果、表面に細孔の形成が見られる場合もあったが、再現性が得られなかった。時間経過にともなってPDMS表面から脱水することで、疎水的PDMS表面の復元が起こっている可能性を推察している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

ウェルアレイ基盤を質量分析装置へ導入する方法の試行と、固定用アダプターの設計・作成に、予想以上に時間を要してしまった。
またPDMS素材表面の改質法について期待したような効果が得られていないため、引き続き検討中である。

Strategy for Future Research Activity

ウェルアレイ基盤上で酵素反応を行い、基盤をアルミニウムアダプターに設置して質量分析を検討する。
分析の際の同位体標識標準試料の調製を検討し、場合により試料の合成を行う。
ペプチド試料の感度向上を目指して、開発素材表面へのイオン交換置換基の導入を検討する。

Causes of Carryover

予定していたMS測定に際し、シリコーンポリマーアレイ容器を装置に導入するには市販プレート上ではうまくいかず、特にプレート垂直方向の位置調整をするため専用の金属製アダプターが必要になった。その設計と作成を行うため、想定以上に時間を要してしまった。その他、所属機関の業務多忙によるため。
繰越金は、アレイ容器の作成と表面処理の材料費等、質量分析装置の使用料、学会参加費等に使用する予定である。

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Published: 2019-12-27  

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