2017 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of aggregation-induced solar energy conversion systems
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16K14067
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
羽會部 卓 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (70418698)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 分子集合体 |
Outline of Annual Research Achievements |
電子供与分子(D)と受容分子(A)から構成される有機薄膜や分子集合体において効率良い光エネルギー変換機能を引き出すために、DおよびAを適材適所に配置可能な分子集積機能とI. 光吸収、II. 電荷分離 および III. キャリア移動 といった光電変換機能の両方を併せ持つ集合体の合成を行う。本研究では、自己組織化単分子膜法によって金ナノ粒子や金ナノロッドに修飾したペンタセン分子集合体の合成を行い、最近接の分子間によって構築される微小空間を反応場と見なして研究を進めた。具体的に、金表面上のペンタセン分子間は超分子ナノ細孔体と見なすことができ、ペンタセンの電子アクセプターであるC60を良好に内包・集積化できることを蛍光スペクトルによるタイトレーション実験によって明らかにした。金属ナノ粒子ではアルキル鎖長や粒子サイズの違いによって錯形成定数が大きく変わるが、金ナノロッドはアルキル鎖長の変化に関わらずほぼ一定であった。また、ペンタセンアルカンチオール修飾金ナノ粒子およびC60の分子集合体のフェムト秒過渡吸収測定では超高速の光誘起電子移動が観測され、湿式セルにおける光電変換特性評価においても良好な光電流発生が可視光領域で観測された。光電変換特性ついては今後より最適化の必要がある。以上、本研究で示したような超分子化学的手法を用いたナノ細孔体は今後光エネルギー変換、光触媒およびエレクトロニクスなど様々な分野での活用が期待できる。
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Research Products
(9 results)