2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development and evaluation with theory of crack
Project/Area Number |
16K14120
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
野口 博司 九州大学, 工学研究院, 教授 (80164680)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 金属疲労 / き裂 / 硬度 |
Outline of Annual Research Achievements |
以下、2つの課題をおこなった。 A.疲れない鋼の開発 炉冷すれば室温では、炭素はほとんどFeに固溶できず、微細なFe3Cの形態で存在する。しかしわずかなInterstitial C がコットレル雰囲気を作り、大きなひずみ時効を誘起し、疲労き裂停留現象を安定なものし、鋼に疲労限度を付与している。しかし特殊な熱処理を行えば、0.18%すべてがInterstitial Cとなる。その時の疲労限度比はσw0/σB =0.65, σw0/下降伏点=1.13であった。粒界で発生した疲労き裂は粒内ですべて停留し、疲労破壊は、粒界で発生した疲労き裂の合体によって生じた。σBで表されない極めて大きな疲労き裂停留能力を有しており、σw0/σB=0.8以上を達成できる可能性が示唆された。Interstitial-C が多い材料では、平滑材では疲労き裂の停留限界応力を測定することができない。そこで、微小応力集中源を導入することによって、停留限界ΔKth を測定する方法を採用した。ΔKth とInterstitial-Cの量の関係を世界で初めて、測定した。従来の鋼におけるInterstitial-Cは制御されていないので、取得するデータは耐疲労特性を開発する際の新規であり最も基本となる疲労データとなった。 B. 耐疲労特性を硬さで代表させるときの最適なビッカース圧子形状を決定「き裂論」によれば、き裂先端近傍の材料挙動は平滑材のそれとは大きく異なる。一方、経験的に疲労特性をビッカーズ硬度で表す。そこで、き裂でのひずみの特異分布とビッカーズ圧こんでのひずみの特異分布には相関があることを解析的しめした。その相関がもっともよい圧子形状を2次元平面ひずみ条件下で探索し、加工硬化係数に依存した圧子形状を提案した。
|
Research Products
(2 results)