2016 Fiscal Year Research-status Report
竜巻状旋回流を用いて遠隔吸引を可能とする集塵装置の開発
Project/Area Number |
16K14159
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
森西 洋平 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40222351)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 流体機械 / 竜巻 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず既存の実験装置を改良した。その後、流量に対する自転角速度、公転角速度、および公転半径の最適運転条件をドライアイスミストの可視化実験で特定し、流れ場のPIV計測を実施した。その結果、本装置による遠隔吸引効果が確認されたので、当初の予定どおり特許出願を行った。特許出願後は、1年以内の出願修正に向けて、PIV計測による特許内容の補強データの取得等を行った。 実験装置は枠組み、配管部、実験ステージ、ノズルユニットからなり、JST-ASTEP研究課題「竜巻型吸込ノズルの開発」で使用した装置を改良・追加した。枠組み上部に固定された配管部には排気装置、バルブ、流量計が取り付けられている。これに改良を加え、実験ステージを高さが可変となる様に構成し、さらに自転用モータをACサーボモータとインバータで構成した。公転用モータにはACサーボモータを使用し、公転用モータより下の部分が公転し、自転用モータにはスリップリングを介して電源が供給される様にした。回転ノズルの内径は 32 mm で、自転用モータが設置される円板は公転半径が 0~64 mm の範囲で設定可能となる様に設計・製作した。実験装置完成後、実験ステージにドライアイスミスト発生装置を設置して可視化実験を行い、流量に対する自転角速度、公転角速度、および公転半径の最適運転条件を特定した。これらの実験を通して遠隔吸引効果が確認されたので特許出願した。その後、可視化実験と同時に水平断面および鉛直断面に関する流れ場のPIV計測実験を行い、特許の補強データとして竜巻状旋回流の速度分布を取得した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験装置を改良して実験を実施した結果、想定どおりの遠隔吸引性能が得られたので、特許出願を行った。その後、特許内容の補強データ取得のため、PIV計測による水平および鉛直断面内の速度分布計測を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
実験ステージ上のトレイに散布したプラスチックビーズの吸引実験を行い、固形物に対する遠隔集塵性能の定量的評価を行う。その際、実験ステージの高さも変化させて実験を行い、遠隔吸引が有効な範囲も特定する。これと並行して流れ場のCFD解析も実施し、PIV計測実験の結果と併せて平均速度場や渦度場を算出し、生成された竜巻状旋回流の構造を解析する。
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