2016 Fiscal Year Annual Research Report
Generation of optically-controlled micro-nano robot by nanofabrication of multi-material
Project/Area Number |
16K14196
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
丸山 央峰 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (60377843)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | マイクロ・ナノデバイス |
Outline of Annual Research Achievements |
光機能制御マイクロ・ナノロボット創成を目的として,異なる光の照射により,搬送,ロボット表面のゼータ電位制御,表面プラズモン効果によるロボットの温度制御,局所環境計測,が可能なロボットの試作と評価を行った.光機能制御マイクロロボットとして,直径1umのポリスチレン製のマイクロビーズを561nmの励起波長で蛍光を発する温度感受性の蛍光色素であるローダミンBで内部を染色し,ビーズの表面を紫外光の照射による光異性化によりゼータ電位が上昇するスピロピラン系のフォトクロミック材料と表面プラズモン効果により808nmの光を選択に吸収し発熱する金ナノロッドを含んだ脂質膜でコーティングしたものを作製した.このロボットは,1064nmの波長の近赤外レーザを用いた光ピンセットにより操作可能である.この光機能制御マイクロロボットを対象の細胞へ導入することを目的として,光ピンセットによる搬送(100um/s以上),ゼータ電位の制御による細胞膜への付着(ゼータ電位を負から正に切り替え),細胞膜溶解のための表面プラズモン効果を用いた局所温度制御(温度上昇:40℃以上),及び蛍光による局所温度計測(計測範囲:30~40℃,感度:-2.5%/℃),に成功した.以上の結果により,光機能制御マイクロロボットの機能制御の基礎的な検証はできたものと考えており,今後は操作速度の向上,ゼータ電位制御の制御性向上,温度制御の高精度化,計測対象の増加等の各機能制御性の向上,細胞内導入における細胞生存性,成功率,安全性,等の定量的評価,細胞への刺激とその応答計測等について研究を行っていく.
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