2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of power denture robot to assist the elderly in chewing ablity
Project/Area Number |
16K14205
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Research Institution | 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター) |
Principal Investigator |
新家 寿健 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基, 能力開発院, 助教 (90726663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
垣本 映 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基, 能力開発院, 教授 (60447571)
池田 知純 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基, 能力開発院, 准教授 (80648923)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | パワーアシスト / 咀嚼力 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,医療の発達により人間の平均寿命が伸びている.しかし,自立した生活ができる状態の寿命を表す「健康寿命」は寿命より短く,その差は10年ほどである.この健康寿命に関わる要因として咀嚼が挙げられる.年を重ねると咀嚼能力と唾液の分泌量が低下する.その結果,摂食・嚥下障害,脱水・低栄養状態を起こす可能性が高くなり,健康状態を保つことが困難となる.食事の内容は健康と生活の質に大きな関わりがあり,摂食の改善は生活の質を高める重要な要因である. 歯科医学分野では,顎運動計測器や食物物性測定器が開発されている.早稲田大学では人間の咀嚼運動を工学的に解明するために,咀嚼ロボットが開発され,顎運動障害者の治療を可能にしてきた.一方で,障害を持たない高齢者の自立支援機器として摂食をアシストする研究は進んでいない. 障害を持たない高齢者用の咀嚼アシストロボットを実現させることで,寿命と供に健康寿命の延伸を望むことができ,その意義は大きい.そこで本研究では,咀嚼・嚥下動作と一連の機能を実現するためのロボットであるパワーデンチャーロボットの咀嚼アシスト機構の動きを検討し,どの程度咀嚼能力が向上するのかを検証した. 本研究では,障害を持たない高齢者の咀嚼能力をアシストするパワーデンチャーロボットの咀嚼アシスト機構の設計・試作・評価を行った.試作は,設計仕様に沿った形状を得ることができ,回転量やばねの反発力も理論値通りの結果を得ることができた.咀嚼値の実験より,咬合面が加工されていない圧縮のみの機構の咀嚼値は低くなるという結果が得た. 今後の課題として,摩擦によるすりつぶし効果の検証をするための篩を選定し,再度実験を行い咀嚼アシスト機構の評価を行うことが挙げられる.また,機構の小型化や,唾液に代わるものを使用しての実験を検討し,より実際の環境に近い実験を行う.
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Research Products
(2 results)