2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on High Speed Aluminum Metal Melting Technique Using HTS Coils
Project/Area Number |
16K14210
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
福井 聡 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70293199)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 高温超伝導コイル / 誘導加熱 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)電磁界解析モデルによるアルミ投入熱量の評価とモデル検証:電磁界解析と熱解析を連成させて,静磁界中でアルミ材料を回転させたときの渦電流発熱を数値解析するモデルを開発した。この解析モデルを用いて,我々の所有する電磁石の磁極間に配置した円柱状のアルミ材料を回転させて渦電流発熱させる小型の検証装置を設計した。印加磁界の大きさ,回転数,試料直径などを変化させて,温度上昇を計測した。本装置では,アルミ試料は大気中で回転させているため,外部雰囲気やモータの回転軸との連結部への熱移動による冷却効果も測定した。有限の試料長の効果を考慮した3次元解析に,これらの冷却効果を適切に導入することによって,測定結果と解析結果が良く一致することが分かった。モデル検証により,本研究で開発した解析方法の妥当性を検証することができた。 (2) アルミインゴットからの誘導磁界の低減手法:数値解析モデルを用いて,誘導加熱運転で想定される反作用交流磁界の解析を行った。同時に,アルミ材料とHTSコイルの間に変動磁界を遮蔽する薄肉の銅円筒を配置した場合の解析も行った。その結果,適切な厚みの遮蔽円筒を配置することにより,変動磁界を1桁以上低減でき,適切な厚みの遮蔽円筒を配置すればHTSコイルには悪影響を及ぼすほどの変動磁界は加わらないことが示すことができた。 (3) 高温超伝導線材の超伝導特性を考慮したHTSコイルの設計:数値解析モデルを用いて,実用装置に必要な加熱性能を実現できる磁界を発生できるHTSコイルの設計を行った。線材の臨界電流-磁界-温度特性を考慮して,コイル巻線内の局所磁界分布に基づいて,運転温度対別のロードラインを評価した。設計結果から,現状で入手可能な市販のY系線材を用いて,運転温度30-40K程度で必要な電流マージンを確保できる設計が可能であることをい示した。
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