2016 Fiscal Year Research-status Report
走行中電気自動車への非接触給電に向けたパルス電力技術を利用した高効率パルス給電法
Project/Area Number |
16K14211
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
伊藤 弘昭 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 教授 (70302445)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 非接触給電 / 電気自動車 / 電磁誘導 / 容量移行 / 重共振 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、電気自動車の問題点を解決するため、走行中電気自動車への新たな非接触給電法として、重共振法と容量移行を組み合わせたパルス給電を利用した“低結合トランスによる電磁誘導を用いた走行中電気自動車へのパルス給電”を実験を通して検証することを目的とする。 まず、 空芯トランスを用いて重共振と容量移行を利用した給電システムを製作し、回路素子パラメータによる動作特性を解析する基礎実験を行った。この結果、給電システムはエネルギー伝送が可能であることが実証できたので、高効率エネルギー転送の実現に向けて重共振条件を満たす結合係数(k=0.6)を有するトランスが必要であるので、鉄心として用いるケイ素鋼板の周波数応答性を評価して10 cm程度の磁気ギャップを有するトランスを開発するとともに、基礎実験データをもとに実証用装置の設計・試作を行った。 この後、容量移行によるパルス給電を行う回路にトランスを組み込んでエネルギー転送実験を行い、提案した回路の動作を評価やトランスの位置ずれに対するエネルギー転送効率の評価や転送された静電エネルギーを車載蓄電池へ充電するための回路の検討など給電システム全体の評価も行う予定であったが、諸事情により行うことができなかったので、次年度以降に行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本課題以外の仕事へのエフォートが増加し、研究に取り組むことができる時間が少なくなってしまった。そのため基礎実験の結果をもとに実証用装置を試作する計画が大幅に遅れてしまったことと装置に必要な高電圧大容量コンデンサの納期が約4ヶ月であったことも重なり、実験実施の計画が大幅に遅れてしまったため本課題の目的を達成することができなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
補助事業期間延長を申請した結果、1年間の研究期間延長が承認されたので、製作した実証用実験装置を用いて実施予定であった実験を行い、本課題の目的達成を目指すとともに、その目的より先の計画を立案しながら、研究を推進する予定である。
|
Causes of Carryover |
本課題以外の仕事へのエフォートが増加し、研究に取り組める時間が少なくなってしまった。そのため実証用装置を試作する計画が大幅に遅れてしまったことと装置に必要な高電圧大容量コンデンサの納期が約4ヶ月であったことも重なり、実験装置開発や測定装置などの必要な備品の購入を行えなかったためである。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
未実施だった研究計画に沿って必要な装置備品や測定器などを購入する予定である。
|