2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of OH radical detection gel sheet with a wearable function
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16K14218
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
金澤 誠司 大分大学, 理工学部, 教授 (70224574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正 大分大学, 理工学部, 名誉教授 (30100936)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | OHラジカル / ヒドロゲルシート / 大気圧放電プラズマ / 化学プローブ法 / ウェアラブル / 蛍光法 / テレフタル酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
活性酸素なかでも最も注目されているヒドロキシラジカル(OHラジカル)を検出するための機能性ゲル(スマートヒドロゲル)を創製した。機能性ゲルは,アガロースをベース材料とし,それを寒天状にする際に,テレフタル酸を含む溶液を用いて作製する。ゲル化する際には,ゾル状のアガロースを厚さ1~3mm程度のゲルシートに調整した。ヒドロゲルシートは,接着剤なしで貼り付け可能であり,人体にも貼り付けできるためウェアラブルなシートとなっている。使用する観点から,ゲルの強度や柔軟性についても評価した。結果として,これまでにないOHラジカル検出シートが作製できた。ラジカル検出センサーを内包したゲルと言うことでスマートヒドロゲルと呼べる。また,エコテクノ2017(2017年10月11~13日,西日本総合展示場)に出展し,ヒドロゲルシートの有用性を広く社会・国民に発信した。 作製したヒドロゲルシートの応用として,放電プラズマの反応場において活用することを提案した。代表的なバリア放電やパルスコロナ放電におけるOHラジカルの発生と分布状態をヒドロゲルシートで可視化した。バリア放電の特徴であるフィラメント状のマイクロ放電に対応してOHラジカルが生成していることがわかった。パルスコロナ放電でもストリーマの影響を見ることができた。さらにプラズマ医療に関連して,ヒドロゲルシートを人間の皮膚に貼り付け,プラズマジェットを照射したときのラジカル供給範囲がどこまで及ぶのかを検証した。 ゲルに含ませる水をテレフタル酸溶液から着色水に代えることも行った。脱色反応とOHラジカルの挙動を同時に観測できることが可能となった。これは放電プラズマ処理にラジカルが如何に寄与しているかを調査する新たな手法として有効である。
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Research Products
(15 results)