2016 Fiscal Year Research-status Report
磁気マーカー抗体の磁場中結合反応法の開発と磁気的医療検査・治療技術への応用
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16K14277
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
圓福 敬二 九州大学, 超伝導システム科学研究センター, 教授 (20150493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 敬 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (30380588)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 磁気マーカー / ブラウン運動 / バイオ応用 / 磁気粒子イメージング / 磁気的ハイパーサーミア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、磁気マーカー抗体の溶液中でのブラウン運動を磁界で制御し、これにより磁気マーカー抗体と細胞との結合反応をコントロールする、「磁場中結合反応法」と呼ぶ新規な手法を開発する事を目的としている。本年度に得られた主な成果は以下の通りである。 1.磁気マーカーのブラウン回転運動の解明:本手法の基礎となる、溶液中での磁気マーカーのブラウン回転運動を定量的に明らかにするとともに、磁気マーカーの直径、磁気モーメント、磁気異方性エネルギーなどのパラメータの定量的な評価法を開発した。特に、市販のマーカーではこれらのパラメータが試料内で広く分布するため、この分布を定量的に評価するための手法を開発した。また、磁気マーカーのブラウン回転運動に及ぼすパラメータ分布の影響の程度を明らかにし、本手法に適した磁気マーカーの選定法を示した。 2.磁場中結合反応法の開発:「磁場中結合反応」では溶液中の磁気マーカーに磁界を印加してブラウン回転運動を制御し、磁気モーメントを揃えた状態で細胞等のターゲットに結合させる。このため、磁気モーメントの揃い具合と磁界印加条件(磁界の強さと印加時間)の関係を市販の種々の磁気マーカーに対して明らかにした。これにより、磁気マーカーの特性に応じて磁界印加条件を最適化するための指針を明らかにした。また、磁気モーメントの揃い具合と応用に用いる磁気特性(高調波スペクトルやヒステリシス損)の改善度合いの関係を明らかにし、「磁場中結合反応」の有効性を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究は当初の計画通りに進んでおり、研究遂行において特に問題はなかった。本年度は、(1) 磁気マーカーのブラウン回転運動を解明するとともに、(2) 磁場中結合反応法を開発した。研究実績の概要に記したように、それぞれの課題に関して多くの成果が得られた。これにより磁気的な手法による医療技術の高度化に向けた基盤を確立することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで当初の計画通りに研究が進展しており、今後の研究遂行においても特に大きな問題はないと思われる。本年度までに得られた成果を発展させて「磁場中結合反応法」の最適化のための指針を明らかにするとともに、本手法を「磁気粒子イメージング」や「磁気的ハイパーサーミア」に適用しその有効性を示す。
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Research Products
(10 results)