2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of high durability eco concrete containing amino acid
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16K14293
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
上田 隆雄 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (20284309)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アルギニン / 塩害 / 断面修復 / フライアッシュ / PCM |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,アルギニンとフライアッシュを併用した断面修復材を適用した場合の補修効果とひび割れの自己治癒効果を検討するとともに,強度特性の改善を目的として無水石膏の添加も併せて試みた。 塩害劣化鉄筋コンクリートに対して,断面修復を適用した結果,アルギニンを添加した補修材の場合には,補修材にひび割れが入った場合でもアルギニンによる高塩基性環境が鉄筋腐食抵抗性を持続させることがわかった。これに対して,通常のPCMで補修した場合には,ひび割れを導入した場合に鉄筋の分極抵抗が低下し,補修効果が著しく低下した。 フライアッシュとアルギニンを併用した断面修復材の電気抵抗は,他の補修材と比較して経時的な増進が大きく,フライアッシュのポゾラン反応による細孔組織の緻密化が進行したものと考えられ,アルギニンが反応を促進した可能性もある。このような傾向はひび割れの有無に関わらず見られるが,石膏を添加した場合にはひび割れ有りの場合に無しの場合より電気抵抗値の経時的増進が抑制されていた。 ひび割れを導入した断面修復材の自己治癒促進試験を実施した結果,フライアッシュとアルギニンを併用した断面修復材で比較的良好な自己治癒状況が見られた。ただし,同じ供試体でも,ほぼ完全にひび割れが閉塞している部分と,ひび割れとして残っている部分があるため,今後は,配合間の自己治癒性能を比較するための指標を検討するとともに,自己治癒性能と補修効果の関係についても検討を進める必要がある。
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Research Products
(2 results)