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2017 Fiscal Year Research-status Report

表面増強ラマン散乱の生体内分子への適用法の開発とそれを用いた微生物代謝機能解明

Research Project

Project/Area Number 16K14327
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

久保田 健吾  東北大学, 工学研究科, 准教授 (80455807)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywordsラマン散乱 / 微生物機能解明
Outline of Annual Research Achievements

プロセス内の生物学的反応を理解するためには、その反応を担っている微生物群の機能を解明することが不可欠である。そこで本研究では、安定同位体基質で標識された基質をトレーサーとして用い、微生物代謝に基づいた微生物機能解明に着目した。本研究では安定同位体が取り込まれた物質のラマン散乱光のピークがシフトすることに着目した。ラマン顕微などの装置は比較的安価であり、安定同位体を用いることから上述した技術の問題点を克服できる可能性がある。しかしながらラマン散乱光は非常に微弱であり、また微生物同定の煩わしさから余り用いられていない。そこで本研究では表面増強ラマンに着目し、ラマン散乱光を増強させる技術を開発することとした。H29年度も引き続き表面増強ラマンを生じさせるための核となるNanogold (1.4 nm) を菌体内に侵入・定着させ、それを金増感反応により表面増強ラマンが生じるサイズまで巨大化させる方法について検討を行った。H28年度に開発した金ナノ粒子を細胞内に侵入・定着させるためのプロトコルのベースに、細胞内に侵入させたnanogoldを金増感反応により巨大化させるプロトコルの最適化を行ってきたが、反応の再現性が悪く、実験系が安定しないことが分かってきた。またTEMによる観察では、細胞内に侵入させ巨大化させた金粒子が表面増強ラマン散乱を生じさせるだけ密に存在している様子が伺えていない。そこで細胞内で金粒子をより密に配置し、また金増感反応の不安定性を除くために、使用する金ナノ粒子の大きさを数十ナノメートルサイズに変更し、それを用いたプロトコルを開発することとした。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

再現性の問題を解決するのに時間がかかっており、用いるナノ粒子をNanogoldから数十ナノメートルサイズの金ナノ粒子に変更したが、様々な問題に対し原因を1つずつ消化しており、一歩ずつ前進している。

Strategy for Future Research Activity

数十ナノメートルサイズの金ナノ粒子を細胞内に侵入・定着させるプロトコルを開発し、表面増強ラマン効果を用いた高感度検出技術を開発する。TEMによる観察を並行して行い、細胞内での金粒子の振る舞いを観察することで、表面増強ラマン効果との関連性を明らかにする。

Causes of Carryover

[理由] 表面増強ラマン散乱を行うために、数ナノメートルサイスの金粒子をまず細胞内に侵入・定着させ、それを金増感反応により巨大化させる方法を軸に開発を行ってきたが、反応の再現性が悪く、その原因を追及するのに時間がかかっている。そこで引き続きこの原因解明を行うと共に、数十ナノメートルサイズの金粒子を化学修飾し、それを用いた反応を行う代替アプローチを行うこととしたため。
[使用計画] 数十ナノメートルサイズの金粒子を用いた高感度検出技術の開発に使用する。

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Published: 2018-12-17  

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