2017 Fiscal Year Annual Research Report
Assessing pollutant load emission from combined sewer overflows based on monitored changes of water levels and electric conductivity at overflow chambers
Project/Area Number |
16K14329
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古米 弘明 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (40173546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春日 郁朗 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (20431794)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 環境質定量化・予測 / 連続モニタリング / 電気伝導度 / 雨天時汚濁 / 合流式下水道 |
Outline of Annual Research Achievements |
合流式下水道における雨天時越流水由来の汚濁負荷量の評価に関連して、横浜市鶴見川排水区のポンプ場(江ヶ崎、北綱島、港北水再生センター第3)へ流入する雨水幹線から新羽末広幹線への分水箇所付近において、雨天時下水水質(温度、EC)の連続的な計測を行い、下記の項目について研究を実施した。 1.水位変化と降雨特性との関係整理:2016年7月から9月にかけて顕著な水位上昇が5回計測されており、江ヶ崎地点では、計測水位から3回の越流が想定されたが、北綱島と港北3地点では越流が発生していないものと推定された。水位変化と降雨特性との関係整理として最大水位の時点からの遡行時間の平均降雨強度と最大水位との間に高い相関性が得られた。また、両者の回帰式を用いることで最大水位が推定できる可能性が示された。 2.水位変化とECとの関係整理:北綱島地点において取得できた7月14日と15日における水位とECの経時変化を解析した結果、7月14日では、水位が計測され始めた時点で最も高いEC値(238μS/cm)が計測され、その後の水位低下とともにEC値が段階的に低下して、最終的には70-80μS/㎝となった。一方、7月15日でも、高いEC値(124μS/cm)が最初に計測されたものの、すぐに70-80μS/㎝まで低下した。水位に対するECの時系列変化から、下水が流出雨水により希釈される現象のほかに、ファーストフラッシュに伴う管路内堆積物に起因するEC値の上昇の影響があるものと推察された 3.分布型下水道モデルの検定と精緻化:8月22日の降雨イベントに着目し、時空間的に精緻なXRAINデータを用いて流出解析を実施したところ水位変化を良好に再現できた。一方で、ティーセン分割法によるテレメータ観測雨量を用いた再現計算の結果ではピーク時間は再現できたものの、水位や排水量を過小評価する傾向が見られ、ポンプ排水区内の降雨の時空間分布を反映できるXRAINによる計算の有効性が確認できた。
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Research Products
(3 results)