2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Physiologically Based Pharmaco-kinetic model for Computer Simulated Person
Project/Area Number |
16K14346
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
伊藤 一秀 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (20329220)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 生理的薬物動態モデル / 数値人体モデル / 経気道暴露 / 経皮曝露 / 数値解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,室内空気環境設計のための新たな健康影響予測評価モデルの開発に取り組んだ.特に計算流体力学CFDと連成した数値人体モデルに組み込み可能な生理的薬物動態解析 (Physiologically Based Pharmaco-kinetic, PBPK)モデルの開発に取り組むものである.H29年度は研究計画に従い,以下の課題に取り組むだ. (1)PBPKモデルと人体熱モデルの統合手法の検討:皮膚温制御を再現する人体熱モデルでは,体内での血流移動に伴う熱移動が重要な要素となる.代表的な人体熱モデル(Stolwijkモデル)を対象として,その血流モデルとPBPKモデルの統合可能性に関して検討を行った. (2)数値人体モデルとの統合ならびに室内環境解析手法との統合:複雑人体形状を再現した数値人体モデルCSPと数値気道モデルを連続したメッシュにて統合し,その上で経気道暴露リスク評価のためのPBPKモデルも数値人体モデルに組み込んだ.その上で,CFD解析をベースとした熱・湿度・汚染物質の連成解析モデルに数値人体モデルCSPを組み込むことで,CFD-CSP-PBPK連成解析手法を構築した. (3)高濃度短期暴露問題をケースとした感度解析:CFD-CSP-PBPK連成解析手法の有効性を検討するため,単純なモデル室内を対象とした汚染物質濃度分布解析と人体経気道暴露濃度予測シミュレーションを実施した.特に,室内での喫煙を想定した副流煙による経気道暴露,経皮曝露のシミュレーションを実施し,PBPK-CFD-CSP連成解析手法による高精度の暴露濃度評価の有効性に関して検討を行った.
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