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2017 Fiscal Year Research-status Report

縮小模型火災実験による市街地火災性状予測の検証法

Research Project

Project/Area Number 16K14363
Research InstitutionBuilding Research Institute

Principal Investigator

岩見 達也  国立研究開発法人建築研究所, 住宅・都市研究グループ, 主任研究員 (20370744)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords縮小模型 / 構成部材 / 性能検証 / 相似 / 区画模型
Outline of Annual Research Achievements

本研究では建築火災分野、燃焼工学分野における相似則に関する成果を踏まえて市街地の建物間延焼の問題に応用し、過去に行われた実大の延焼火災実験を1/10スケール程度の縮小模型実験で再現することで、縮小模型を用いて現実の火災の延焼性状を評価可能であることを示すとともに、準耐火建築物が集積する現代の市街地の火災安全性の把握を目的とする。
平成29年度は、過去に建築研究所が実施した木造2階建て建築物の実大火災実験で用いられた外壁部材、間仕切り部材、屋内開口部材、床・天井部材のそれぞれについて小型炉を用いた耐火性能試験を実施した。実験では各部材の燃え抜け時間や壁体内の温度、非加熱面の温度分布等に関するデータを取得して性能を確認するとともに、縮小模型実験で用いる部材の候補として材厚を薄くして耐火時間が短くなるよう調整した部材についても性能確認を行った。その結果、ロックウール等の断熱材を充填した部材は加熱に対して長時間にわたって耐えることができ、実大火災実験においても実験終了に近い時間帯まで一定の性能を保っていたことが確認された。また、4mm厚、6mm厚及び12mm厚のケイ酸カルシウム板の試験により燃え抜けが生じる時間等を確認し、縮小模型実験において燃え抜け時間に関して実大火災実験との相似性を確保する際のデータを整理した。
以上の試験結果を踏まえて区画模型を構成する面材の選定を行い、区画模型の詳細な仕様の確定を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

外壁・間仕切り壁や床それぞれの構成部材単位の防火性能(耐火時間など)の検証を行った上で区画模型の仕様を確定することとしたため、それぞれの部材について小型炉を用いた性能試験を実施し、実大火災実験で用いられた面材及び縮小模型で用いる候補となる面材の防火性能の確認を行った。小型炉を用いた性能試験では可燃性材料の試験において発煙量が想定よりも大きく、試験装置の排煙処理を検討する必要が生じたため、試験実施場所の変更等を行って対応したことから試験の実施がやや遅れる結果となったが、区画模型の仕様は確定できたことから区画模型実験は平成30年度に実施可能である。

Strategy for Future Research Activity

今後、これまでの部材単位の防火性能試験の結果を踏まえて確定した縮小模型で用いる外壁・間仕切壁・床の仕様に基づいて区画模型を作成したうえで縮小区画模型を用いた火災実験を実施し、実大火災実験結果との相似性を確認する。また、本実験により計測する発熱速度や外部放射熱及び既往の研究結果から準耐火建築物の燃焼性状のモデル化を行い、準耐火建築物が集積する場合の市街地の火災安全性の検証を行う。

Causes of Carryover

(理由)部材単位の耐火性能の検証試験を行った上で、区画模型による実験を平成30年度内に実施することを見込んでいたが、部材試験において可燃性部材の試験を行う際の試験装置の排煙処理が必要となり、実験実施場所の変更を行った。その結果、部材試験の実施に平成29年度末まで要したことから、平成29年度内は部材試験及び区画模型の仕様確定までを行い、区画模型による実験を30年度に実施することとした。
(使用計画)次年度使用額は次年度初頭に実施する区画模型による相似性の確認実験を行う際に使用する予定。

URL: 

Published: 2018-12-17  

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