2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of thermal active devices
Project/Area Number |
16K14384
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
中山 忠親 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (10324849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
床井 良徳 長岡工業高等専門学校, 電気電子システム工学科, 准教授 (80572742)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 熱能動素子 / 三次元構造体 / 3Dプリント |
Outline of Annual Research Achievements |
電子デバイスにおけるトランジスタやダイオードのような能動素子を熱においても実現することを目的として研究を行った。最も基礎的な能動素子である熱のダイオードの設計、試作、特性評価を行った。先ず、材料の熱伝導率を有限要素法解析により行い、材料構造設計を行った。ここで、本研究においてはカップスタック型の三次元構造体を設計した。この構造では低温時にはカップが収縮して接点が少なく、高温時にはカップが膨張して接点が増えることから熱伝導に差異が現れることが期待される。材料構造設計においては3D-CAD(Solidworks)により製図を行った。更に、この図面を三次元プリンタでメッシュを切ることが出来る様にSTL形式に変換した上で、三次元構造製造へと供した。設計された三次元構造体は多光子励起法による三次元構造形成手法(ナノレベル3Dプリンター)により材料創製を行った。ここで、用いたレジストはナノスクライブ社のIP-G 780を用いた。構造体の最小線幅としては100nm程度であり、一つの三次元構造体の大きさは約50μm程度の構造体を合成した。こうして得られた三次元構造体に対して、熱伝導度をアイフェイズ・モバイル・システムにより測定した。結果としては、明確な熱流の異方性は得ることが出来なかった。その理由としては、構造体の面積的には比較的大きな構造体を形成できたが、現在の多光子励起システムにおいては高さ方向を十分に形成することが出来なかったためであると考えられる。今後は自己組織的な手法を加えることにより十分に厚みのあるサンプルを形成することが出来れば、熱の能動素子の実証が可能になると考えている。
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Research Products
(6 results)