2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K14413
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
北 英紀 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10392606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間野 修平 統計数理研究所, 数理・推論研究系, 准教授 (20372948)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 多孔質体 / セラミックス / AE / 亀裂 / 破壊 |
Outline of Annual Research Achievements |
Si-SiC系の高気孔率多孔質材(メタポーラス体)が荷重-変位曲線上に明らかな不連続が生じ、見かけ上、離散的な破壊を生じていることを確認している。この離散的な破壊に着目し、最終的には設計手法と寿命予測法の構築を目指す一連の研究の中で、本研究ではSi-SiCメタポーラスセラミックスを対象として、アコースティックエミッション(AE)を活用した破壊現象の解析を行った。変位に伴う荷重変化とAEシグナルの発生状況の関係性について検討した。その結果、荷重変位が不連続を示す部分に対応して、概ねAEシグナルの密度が高くなっていること、また荷重変位曲線に見られる不連続部以外の部分でも多数のAE信号が検出されていることがわかった。 また、この結果ならびに、高速カメラを用いた破壊挙動の観察結果から、メタポーラスセラミックスに外力を付与した場合、骨格の微小破壊から一気に亀裂が進む、あるいは骨格部が徐々に切断されて破壊するのではなく、骨格部の微小な破断がクラスター状に発生し、そのひとつから亀裂が伸長して破断に至ると考えた。 荷重変位曲線上に不連続に生じるピークに着目し、ワイブルプロットを行い、相関係数の二乗(R2)を算出したところ、初期のピークではR2の値は0.8315であったのに対して最終破断ピークでは0.9351となり、メタポーラス体ではクラスター状の欠陥群のひとつを破壊源として亀裂が進むと仮定すればワイブル理論でも説明できると考えた。また、総AEエネルギー量はワイブル理論に当てはめることが出来、メタポーラスセラミックスの破壊強度は総AEエネルギー量においても評価することができることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、装置導入ならびに同装置がスケルトン構造体の破壊事象の解析に有効であることを示した。
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Strategy for Future Research Activity |
初期亀裂のAE波形解析=亀裂性状の定量化(AE波形におけるピーク位置,本数,高さなどの数値と亀裂の位置,性状との関係性について)観察されるAE信号は性質を異にする2種類に分類できる.突発型AE波形は,主に固体内で生ずるき裂進展や変態に伴い放出されるため,破壊の進展に対応して検出される.これに対し,連続型AE波形は上記の突発型AE波形が多数重なって発生したものと考えられ,主に材料の変形,摩擦・摩耗あるいは漏洩により発生する.すなわち,初期亀裂情報:亀裂発生時破壊された骨格の本数,パターン(破壊の広がり),入力情報:破壊が生じたときの荷重,出力情報:亀裂生成から進展,破断に至るまでの時間,すなわち,寿命であり,これらの関係性について解析する.得られた知見を基に亀裂進展モデル-特性-組織-解析結果を関連付けることで,スケルトン構造多孔質セラミックスの設計や寿命予測方法の指針を構築する.
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Causes of Carryover |
大半が装置の導入であったが、端数として有効に使うことが困難であったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
交通費の一部として使用する計画である。
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