2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of thermoelectric materials having huge numbers of valleys
Project/Area Number |
16K14420
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
岸本 堅剛 山口大学, 大学院創成科学研究科, 助教 (50234216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤井 光治 山口大学, 国際総合科学部, 教授 (20314825)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 多谷構造 / バンド構造 / 有効質量 / 熱電材料 / ウェイド化合物 / クラスレート化合物 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.Wade化合物KGa3の電子構造計算:WIEN2kを用いてバンド計算したところ,p型熱電材料として有望であることが予想される。価電子帯上端の等エネルギー面は,正方体の枠のようになっており,異方性が強い。伝導性有効質量m_Iは0.23m_e(m_e:自由電子の質量)で,単一谷の状態密度有効質量m_Nは0.42m_eである。状態密度有効質量m*は1.75m_eであるので,有効的な谷数N_vは8強である。多谷構造となっている。 2.KGa3試料体の作製と熱電特性:構成元素K(99.5%)とGa(6N)を出発原料にして溶融法により単相のKGa3試料を得た。試料には潮解性があった。試料の極性は全てp型で,室温キャリア密度は3×10^19 cm^-3程度であった。室温における状態密度有効質量,キャリア移動度,格子熱伝導率,ゼーベック係数,電気伝導率,出力因子およびZT値は,それぞれ~2.4m_e,30~40 cm^2V^-1s^-1,~20 mW cm^-1K^-1,250~300μV K^-1,100~300 S cm^-1,10~15μW cm^-1K^-2および~0.2であった。キャリア密度を増やす必要がある。 3.クラスレート化合物Na8Ga8Ge38の作製:バンド計算により,Cs8Zn4Ge42と同様に,このアルカリ金属を内包するGeクラスレートは多谷構造であることがわかった。この試料体を作製し,熱電特性を評価した。 4.ジントル化合物NaGaSn5の作製:前述と同様に,この物質も多谷構造であることがわかった。この試料体の作製を試みた。
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Research Products
(2 results)