2016 Fiscal Year Research-status Report
各種溶液中におけるGa電極の電気化学反応と機能材料創製
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16K14447
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
興戸 正純 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 教授 (50126843)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 金属生産工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
ガリウムは水溶液から電解析出が可能である.しかし,電気化学的な研究はほとんどない.一方,ガリウムを電極とすれば30℃を境に固体から液体にかわる.そこで,100℃以下の水溶液,各種溶媒を用い,ガリウムの電気化学的挙動を調査した. 20℃においてガリウムイオンの電析挙動を調べた結果,酸性浴では酸化ガリウムになり,アルカリ性浴では金属ガリウムが析出した.Cu基板では析出したガリウムは基板と金属間化合物を形成した. Ga電極について,電位―pH 図上で検討した.固体Ga 電極,液体Ga 電極共に自然電位の値は殆ど同じであった.pH 3 からpH 10 の領域では,自然電位の値がGaの電位より0.2 V から0.4 V 程度貴電位を示し,H2 発生電位に近い値を示した.pH 0,pH 1 の酸性領域とpH11 からpH14 の塩基性領域ではGaの電位に近い値を示した.この領域ではGaとGaイオンあるいは酸化ガリウムイオンとの酸化還元電位を示しているものといえる.中性領域では自然電位がGaの電位より貴な電位を示したためGa が酸化皮膜を作ることによって不働態を形成しているもの考えられる. Ethylene glycol, Diethylene glycole, Diethylene glycole dimethyl ether, Triethylene glycol dimethyl ether, Dimethyl sulfoxideなど有機溶媒中への塩化ガリウムの溶解性を調査し,ある程度の溶解することが確認された.分極曲線等の測定を行った.アルミニウムの電析が確認されているジメチルスルホン浴中などでもガリウム電極の挙動を検討する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り研究を遂行している.
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Strategy for Future Research Activity |
計画通り研究を進める.
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Causes of Carryover |
おおむね計画通りに研究を進めているが,一部計画通りには至らなかった研究を次年度行うため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
計画通りに行い変更はない.
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