2017 Fiscal Year Annual Research Report
Application of boron nitride as solid acid-base catalyst
Project/Area Number |
16K14474
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高垣 敦 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30456157)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 窒化ホウ素 / 酸塩基触媒 / 触媒作用 / ボールミル / ニトロアルドール / 酸化的脱水素 |
Outline of Annual Research Achievements |
窒化ホウ素の新しい固体酸塩基触媒作用について研究を行った。 窒化ホウ素は高い耐熱性、耐酸化性を有することから様々な用途において注目されている二次元材料であるが、触媒としての利用はほとんどなかった。 窒化ホウ素をボールミル処理すると、層構造が部分的に破壊され、表面積が3から最大400m2g-1まで増大することがわかった。ボールミル処理の影響について検討したところ、遊星ボールミル処理において150rpmではほとんど効果がなく、300rpm以上の回転数が必要であることがわかった。400rpm付近で表面積が最も高くなり、それ以上の回転数や処理時間を長くした場合は、表面積が減少した。ボールミル処理に伴い、窒化ホウ素には水酸基とアミノ基が生成することがFTIR測定によりわかった。これによりニトロアルドール反応やクネーベナゲル縮合反応に優れた活性を示した。 さらなる展開として、低級アルカンの酸化的脱水素反応を試みた。ボールミル処理前の六方晶窒化ホウ素では乏しい活性しか示さなかったが、ボールミル処理した窒化ホウ素はエタンの酸化的脱水素反応において高いエチレン選択率(92-96%以上)を示すことがわかった。また、白金を担持した場合、バイオマス由来原料の2,5-ジメチルフランの水素化反応においてシリカ担持よりも高い反応速度を示した。 このように、ボールミル処理した窒化ホウ素は酸塩基触媒として機能するのみならず、酸化的脱水素にも活性を示し、また担体としても有効であることが示された。
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Research Products
(7 results)