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2016 Fiscal Year Research-status Report

Multi-layered interface of genes enables regulation of gene transfection timing

Research Project

Project/Area Number 16K14498
Research InstitutionNational Institute of Advanced Industrial Science and Technology

Principal Investigator

藤田 聡史  国立研究開発法人産業技術総合研究所, バイオメディカル研究部門, 研究グループ長 (00392655)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2018-03-31
Keywordsマイクロ・ナノバイオプロセス
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、細胞を積層界面に播種するだけで、複数の遺伝子を様々なタイミングで細胞に取り込ませる事ができる手法の開発を進めた。
H28年度は、遺伝子多重積層界面の構築と安定化および遺伝子導入効率と細胞毒性の評価を行い、多重積層からの遺伝子導入タイミングの評価を主として進めた。カチオン性リポプレックス(プラスミドDNAとカチオン性リポソームの複合体)の混合比と、固相面からの遺伝子導入効率の関係を評価した。カチオン性リポプレックスとヒアルロン酸を交互に積み上げる事で20層の遺伝子多重積層(LbL: Layer-by-Layer)を作製し、その遺伝子導入効率と細胞毒性を評価した。その結果、積層回数が10回程度までは、遺伝子導入効率が向上するが、積層数が増えるほど、細胞接着面が柔らかくなり、細胞の基板面への接着が低下した。それに伴い、遺伝子導入効率も低下する傾向が観察された。
また、本技術を応用し、2種以上の遺伝子の発現を細胞毎で可視化する技術の開発を進めた。モデルとして、2種の遺伝子を個々に封入したリポプレックスを界面に固相化する際にその位置を制御する事で、1細胞毎に細胞に導入した遺伝子の種類を蛍光で検出する新たな手法の可能性を見出した。
現在、遺伝子多重積層面からの遺伝子導入では、2種類の遺伝子の細胞への導入タイミングを24時間以上ずらす事に成功していない。よってH29年度は、遺伝子導入のタイミングをずらすためのLbL材料を複数検討する予定である。遺伝子導入の位置とタイミングを制御する技術を応用した実用化モデルの検討を今後進める。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

遺伝子を基板表面に積層固相化する条件の検討を行った。固相化するカチオン性リポプレックスの量と混合比を変化させ、リポプレックスの表面電位(ゼータ電位)と粒径を測定し、固相化に最適なリポプレックスの作成条件を検討した。ポリスチレン製ディッシュの表面を空気プラズマによりドーピングし、リポプレックスの濃度、DNAとリポソームの混合比を変化させながら、リポプレックスの固相化を行った。その上面に細胞を播種する事で細胞に遺伝子を導入し、細胞毒性と遺伝子導入効率を測定した。カチオン性リポプレックスとヒアルロン酸を交互に積み上げた遺伝子多重積層を作製し、その遺伝子導入効率と細胞毒性を評価した。その結果、積層回数が10回までは、遺伝子導入効率が向上するが、積層数が増えるほど、細胞の基板面への接着が弱くなり、遺伝子導入効率も低下する傾向が観察された。
2種類の異なる蛍光レポータ遺伝子を封入したリポプレックスを作製し、様々な条件でこれを固相化した所、最適条件では70%以上の細胞で、細胞毎で異なる蛍光遺伝子の発現が見られた。この結果は、一細胞毎に異なる遺伝子を固相面から細胞に導入する新たな手法の可能性を示している。

Strategy for Future Research Activity

リポプレックスの多重積層を行う事で、遺伝子導入の時空間制御技術の開発を進める。
現在までの進捗結果を応用し、細胞のバーコード化技術等への応用を考える。プラスミドやsiRNAの断続導入による遺伝子のON/OFFモデルの構築を試みる。

Causes of Carryover

H28年度に実施する予定だった「(Ⅲ)多重積層からの遺伝子導入タイミングの評価」が遅延しているため、本検討に必要な研究費を繰り越した。

Expenditure Plan for Carryover Budget

1年目に行う予定だった「(Ⅲ)多重積層からの遺伝子導入タイミングの評価」の項目に記載した内容を本年遂行する。具体的には切れ味よく送達タイミングのON/OFFを制御できるような材料の組合せを検討する。

  • Research Products

    (4 results)

All 2016

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 1 results)

  • [Journal Article] A simple method for producing multiple copies of controlled release small molecule microarrays for cell-based screening.2016

    • Author(s)
      Fujita, S., Onuki-Nagasaki, R., Ikuta, K. Hara, Y.,
    • Journal Title

      Biofabrication

      Volume: 9 Pages: 011001

    • DOI

      10.1088/1758-5090/9/1/011001.

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 固相界面より1細胞に遺伝子を導入する技術2016

    • Author(s)
      藤田聡史
    • Journal Title

      生物工学会

      Volume: 94 Pages: 539

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 固相界面から機能分子を細胞に導入する技術と応用2016

    • Author(s)
      藤田聡史
    • Organizer
      応用物理学会関西支部 平成28年度第2回講演会
    • Place of Presentation
      兵庫県西宮市
    • Year and Date
      2016-10-07 – 2016-10-07
    • Invited
  • [Presentation] A Novel Method for Producing Cell Microarrays for the Controlled Release of Small Molecules2016

    • Author(s)
      Fujita, S. , Onuki-Nagasaki, R., Ikuta, K., Hara, Y.
    • Organizer
      Biointerfaces International 2016
    • Place of Presentation
      Zurich, Switzerland
    • Year and Date
      2016-08-23 – 2016-08-25
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2018-12-17  

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