2017 Fiscal Year Annual Research Report
Experimental study of fracture tip screen-out with aid of X-ray CT considering its application to fracture control
Project/Area Number |
16K14520
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 高敏 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (00184664)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | フラクチャリング / 石油天然ガス開発 / 室内実験 / 可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
スクリーンアウトは,フラクチャーの先端にプロパントなどの固体粒子が詰まり,流体圧が作用しなくなってフラクチャーが伸展できなくなると同時に注入圧が急増する現象であるが,詳細は未解明である.そこ本研究では,スクリーンアウトを室内実験で再現し,そのときのフラクチャー挙動をCTスキャナにより可視化することを試みた.まず前年度に実験装置の開発を行った.これを用い,砂を突き固めた試験片を用いてフラクチャリング実験を行ったものの,封圧を負荷する機構に不具合があった.そこで本年度は,まず不具合の原因解明と改良を行い,また,試験片内部にセンサーを組み込んで封圧が正常に負荷されることを確認した.一方,前年度の実験において,固形分を含む破砕流体としてベントナイト泥水を用いて実験を行ったところ,フラクチャリング中の注入圧が通常よりも大きくなり,かつ,振動する現象が見られたが,固形分がフラクチャーに詰まる様子をCT画像で観測できなかった.そこで本年度は,造影剤として良く用いられる硫酸バリウムの粒子を機械油に分散させた流体(以下,バリウム流体)を用いた実験を新たに実施した.ここでは,まずただの機械油を試験片に注入し,CT画像でフラクチャー形成を確認した後に流体タンクを切り替えてバリウム流体を注入した.この結果,CT画像に固形分の硫酸バリウム粒子が詰まっている領域が白く明瞭に現れた.また,バリウム流体を注入中に注入圧が振動する様子が観測された.これにより,スクリーンアウトのリアルタイム観測を可能とする実験方法を確立し,従来推測に留まっていたスクリーンアウトが実際に起こることが初めて明らかとなった.
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