2016 Fiscal Year Research-status Report
アダプティブアレイ解析に基づく電子サイクロトロン輻射画像計測
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16K14529
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
出射 浩 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70260049)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アダプティブアレイ解析 / 電子サイクロトロン輻射 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、非コヒーレント波をパッシブ受信にて位情報を正しく検出し、アダプティブアレイ解析で画像計測ができるかを検証した。まずは、先行研究で行ったように、受信IF 信号を「スナップショット計測」で 切り出して行った。定常画像計測に向けたデータストリーミングシステムを新たに構築し、先行研究同様に模擬非コヒーレント波発生源(広帯域熱ノイズ源)を用い、非コヒーレント波の位相検出をが、定常的に、高時間分解能で正しく行えることを明らかにした。データストリーミングシステムでは、ヘテロダイン検波されるIF信号を予めI/Q 信号に変換する ことで、データ量を飛躍的に圧縮させ、データストリーミングした。I/Q 信号変換・データストリーミング するフレームワークとして、ソフトウェア無線機(Software- Defined Radio : SDR)システムを用いた。ソフ トウェア無線機は、近年、活発に開発が進められており、その背景として、プログラム可能な集積回路であるFPGA (Field-Programmable Gate Array)技術の進展がある。I/Q 信号検出には、IF 周波数帯のLO 部が別途、必要であり、最終的にはFPGA を用いたスーパーヘテロダイン方式で検波される。非コヒーレント波受信では、如何に位相差の時間変化を正しく検出し、高時間分解能でアダプティブアレイ解析するかが問題となる。これまでのソフトウェア無線機システムを用い、上記内容について研究成果をまとめた。新たな定常・高時間分解能データストリーミングシステムの開発を、28 年度に行う予定であったが、これまでのシステムを用いた研究が当初計画より進展したため、新規システムについては、28 年度は検討に止め、29 年度にシステム整備を行うこととした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
これまでのソフトウェア無線機システムを用い、非コヒーレント波受信で、位相差の時間変化を正しく検出し、高時間分解能でアダプティブアレイ解析することができ、研究成果をまとめることができた。さらに高時間分解能で位相差検出するシステムの開発に必要な検討を十分に進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
既存の定常・高時間分解能データストリーミングシステムから、さらに高時間分解能で定常に位相差検出するシステムを開発し、電子サイクロトロン輻射計測を行う。
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Causes of Carryover |
これまでのソフトウェア無線機システムを用い、非コヒーレント波受信で、位相差の時間変化を正しく検出し、高時間分解能でアダプティブアレイ解析した研究成果をまとめることができ、新規の定常・高時間分解能データストリーミングシステムで、さらに高時間分解能で定常に位相差検出するために、十分な検討が必要と判断し、システム整備を次年度にするとしたため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28 年度に検討したさらに高時間分解能で定常に位相差検出できるシステムの開発を進め、電子サイクロトロン輻射計測を行う。
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